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● 関西集会 報告

 ● コンテンツ ●
  難民のリレートーク
  講演 国際社会の中でNGOが果たしてきている役割(新垣先生基調講演)
  講演 30年たった日本の難民受け入れ 裁判の事例から(空野佳弘氏講演)
  報告 日本の難民受け入れは進むのか?
  続々と難民が発言:質疑応答と交流会

  
当日配布資料

  参加者の感想



 6月20日の「世界難民の日」より1週間遅れの開催となった「世界難民の日'11関西集会」。定員240名の会場でしたが、ほぼ満杯状態となり、この時期、この種の集会としては多くの参加者がありました。
参加いただいた皆様、ありがとうございました。

会場の様子 難民の写真・パネル展 会場の様子 各団体の写真展 会場の様子 講演での様子
会場の様子
難民の写真・パネル展
Photo by z
会場の様子
各団体の写真展

Photo by z
会場の様子
講演での様子

Photo by z


 集会の趣旨説明で難民条約加入しての30年をざっと振り返り、在日難民の問題が一つも解決していない半面、RAFIQも約10年関わり、支援の輪が広がってきていることを伝えることができました。


  難民のリレートーク

 難民リレートークでは、難民の声を生で聞くチャンスです。だが、日本語がうまく話せない難民や、難民として逃げてきたことを話すことには精神的につらい難民もいて、生の声を発する人はまだ少ないです。
 だからこそ、講演などの後の交流会に難民が自分の言語で自分の言葉で話をし始めたのは主催側にも大きな進歩だったと思います。
 集会では関西学院大学に入学した難民認定者、スリランカの難民たち5名、名古屋で母国の民主化運動を行っているビルマ難民24名が話しをしてくださいました。


参加者の声
  • 難民の方の生の声を聞けた
  • 当事者の生の声をきくことができてよかったです。ご本人からきくと臨場感がより伝わってきます。

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国際社会でのNGOの役割 基調講演の新垣修先生
国際社会でのNGOの役割
基調講演の新垣 修先生
  講演 国際社会の中でNGOが果たしてきている役割

 新垣 修先生(関西学院大学教授)の基調講演は「難民条約のこれまでとこれから 市民社会とNGOの役割」と題して、難民条約の歩みと国際社会の中でのNGOの役割をお話していただきました。
 条約は「国」対「国」が締結するものであり、それぞれの政府が関わる図式は変わらないものの、条約の中身やシステムについてNGOが関わり始めているし、国際社会はNGOを無視できないといった内容でした。
 その例は「クラスター弾禁止条約」などがあり、加入した日本も自衛隊が持つクラスター弾を破棄せざるを得ない状態になっています。
 それは、私たちNGOや市民団体にとって大きな元気を頂いたお話だったと思います。

 新垣修先生の講演概要はこちら


参加者の声
  • 証言がほとんど嘘でも唯一迫害される真実が有れば認定されるという話
  • 新垣氏は理論的に自分に素直で明確に話された。又、我々は選別する側に立つが、それがどういうことになるのかの問いかけに厳しく考えさせられる。
  • 難民の抱えている問題が、今の国民国家のありようと密接に結びついていることが構造的に分かりやすい講演で、非常にためになりました。

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  講演 30年たった日本の難民受け入れ 裁判の事例から

難民の裁判から見えてくるもの 空野佳弘氏
難民裁判から見えてくるもの
空野佳弘氏
 弁護士の空野佳弘先生は「30年たった日本の難民受け入れ 裁判の事例から」と題し、先生自身が難民の行政裁判に関わり、難民が裁判を勝ち取ることの意味、敗訴になってしまうその問題点をお話しされました。
 2004年~05年、ビルマ難民の裁判に私たちも直接間接に関わり、応援したことを思い起こしました。
 ビルマは比較的難民申請者も多く、いろいろな情報があり入手しやすいことがありますが、昨今増えているアフリカからの難民についてはほとんど情報がない、アフリカからの難民の多くが日本語が話せないこと、入管が難民として扱わず取り調べていることなどが、複合的に絡み合い、最初に取られた調書がそのまま異議申し立て後の参与員のインタビューや裁判で、難民に不利に働いていること、難民の調査官や参与員は研修されておらず、UNHCRのガイドラインが無視されている状態であることなどが問題点として取り上げられていました。

 多くの方にとって、難民裁判がどんなものであるかが想像もし得ないかと思われますが、裁判の傍聴はできますので、ぜひ傍聴応援をして頂ければと思います。

 空野佳弘氏の講演概要はこちら

参加者の声
  • 難民本人、活動家の方々の貴重な話を聞けて、刺激を受けましたし、日本の抱える問題に改めて気付かされました。

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  報告 日本の難民受け入れは進むのか?

 当日、ご都合がつかず民主党難民ワーキングチームの議員は来られませんでしたが、主催者側から昨年9月に発足した民主党難民ワーキングチームのこれまで動きなどを説明いたしました。
 与党での動きが始まったことで難民政策の転換につながってほしいと思っています。

  続々と難民が発言:質疑応答と交流会

 講演会の後は、講師や支援者に対し質疑応答も含めた交流会で、会場を閉めるぎりぎりまで続きました。
今まではある程度準備して難民の方に発言してもらおうとしていましたが、今回はほとんど準備できなかったのにも関わらず、難民の方のほうから通訳を用意してアピールしました。また日本語が話せる難民の方もアピールしました。
 支援者のほうも私たちがふだん、共に活動している団体ではなく、参与員のインタビューに同行した支援者や語学の支援者、ブータンやチェチェンなどから逃げてきている人たちの支援をしている方々などのお話を聞くことができました。

参加者の声
  • 難民自身の声、訴えと同時に日本における難民問題を構造的に把握することができ、また支援者による切実な訴えに改め得て難民問題の状況を知るだけではなく、行動につなげていく必要があることを自分に言い聞かせる大事な機会となりました。
(報告・その他の写真 Ca)


  当日配布資料

  ・趣旨説明 (pdf:当日のパワーポイント説明)

  ・私たちが出会った難民

  ・難民条約60年 日本加入30年の歩み

  ・難民申請の流れと問題点

  ・難民制度改革案全文 (10年の集会のもの 当日配布資料には「概要」のみ入れました)


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● 参加者の感想

 ご参加いただいた方々より、貴重な感想を頂きました。  ありがとうございました。


初めて参加した人向けのフォローも必要だと思う。あと、内容がイデオロギー化しているきらいがあると感じました。



今までに難民の人に会って話を聞いたことがなかったので新鮮でした。



友人の紹介で参加しましたが、本当に来てよかったと思います。いろいろ勉強不足を実感しましたし、友人、家族にも広めていかなけれならない問題だと思いました。これから考えなければならない課題をたくさん与えられました。



難民たちの具体的な援助方法、彼らの生の声も聞ける



ブータンで難民が多数出ているのはショックでした。国民幸福度指数で有名なところでしたので。



去年と今年の集会に参加し、少しずつ難民問題についてわかってきました。ありがとうございます。自分で何ができるのかを考えていきたいと思います。



新しいものにふれることができてよかったと思っています。



ここ近年は大勢の参加があり、素晴らしい取り組みだと思っています。最近は関西だけが目立ちますが、東京・大阪・長崎大村の3か所のリレー企画の復活も望みます。



大勢の方が関心も持って来られているので感心しました。難民申請者の方に会えてよかったです。



今まで全く難民問題について学んでいません。初めてこういう場に参加しました何の知識もなかったので圧倒されたのですが、これからの私の行動に大きな変化を与える良い機会となりました。



今回難民問題(日本の制度)についてそこまで深くは知らない状態で来たので、最初初めて聞いたときは用語にとまどったり、交流会の議論には遅れた感じがします。
あと様々な活動団体があり、その間のあつれき等、少し排他的・過激的雰囲気を感じました。その点に疑問を抱くと同時に人身売買への活動も、それ位活発になればいいとも思いました。ありがとうございました。



5年ぶりくらいに参加しました。今、大学院で政治学的にアプローチして、研究をしていますが、現場の方の、そして難民の方のお話を聞くことができて、自らの研究の活力になりました。微力ではありますが、学術的な面から支援できればと思っています。



難民問題は私たち日本に住む者たちの情報、知る権利や、まともに生きる権利などに関わることでもある。日本が真に開かれた、住みやすい国になる問題でもあるから、無関心やどうでもいいことではいられない。



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主催:「世界難民の日」‘11 関西集会実行委員会
後援:アムネスティ・インターナショナル日本

事務局:RAFIQ(在日難民との共生ネットワーク)
〒569-0078 高槻市大手町6-24 FAX: 072-684-0231
e-mail: rafiqtomodati@yahoo.co.jp


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