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7・8東京集会報告


7月8日東京集会が行われました。

会場には約300人が集まり、日本人とビルマ人のスタッフが協力しあっている姿が見られました。参加者にもビルマ人が多かったです。

←入管収容者からのメッセージコーナーがあり、熱心に見入っている方もいました。

・入管収容者からのメッセージは こちら
・入管収容者からのイラストは ただいま準備中

● シンポジウムの主な発言

シンポジウムの様子 会場の様子 民族衣装を着けて

*HALさん
ビルマの少数民族のカチン族の出身です。
ビルマには約130の少数民族がありますが、軍事政権は少数民族への弾圧を強めています。
発言の時には、素敵な民族衣装を着た少数民族の女性も登壇し、少数民族への弾圧の例を話してくださいました。「ポーターとして徴用され地雷原の先頭を歩かされる」「ガスパイプを通すため周辺住民が強制移住させられる」などはなされました。

*アウンミャットウインさん(AUHG MYAT WIN)
東日本入国管理センター(茨城県牛久市)に2年間収容されていた経験を話されました。収容されて難民の実証ができず、期限のない収容の中であさ5時になると強制送還される人の所に入管職員が来るので毎日、次は自分ではないのか?とおびえていたといっていました。
大勢の職員が来て、布団で簀巻きにしつれて行き、騒げば口をふさがれる事に一番恐怖を感じたそうです。

*土井香苗さん
フューマンライツウォッチで大阪でお話されたマディソンさんの代理として同様の内容をはなされました。
7月1日集会以降マディソンさんとUNHCRや外務省などを回り、ビルマ難民問題を訴えてきてくださっています。

*渡辺彰悟さん
ビルマ難民弁護団でたくさんの弁護を受け持ってくださっています。
2003年の「不法滞在者半減計画」以降、収容が増えている。
空港で難民申請したがそのまま収容されている例もある。
参与員ができたが意見を述べる程度で難民の救済にはなっていない事などはなされました。
最後に日本の難民認定のシステムは間違っている。人道的でない事、政府としての長期方針がない。難民を保護することが将来の日本とビルマとの安全保障にもなる、と結ばれました。

*田中喜美子さん
「牛久入管入管収容所問題を考える会」として入管収容者への面会を続けている中で、入国管理センターの問題を話されました。5~6年前までは、難民は10~20人だったが現在約140人の難民申請者が収容 されている。
80人はビルマ人で22人はクルド人です。
難民の未処理数も967人いる。
日本語がわからない・長期収容の中でストレスが増えている。
心身に異常のある方も多いが、5万円以上なければ外部の病院にも見せられないと言われている。
保証金は平均で50万円、母国に送還できないビルマ人難民申請者だけで4000万円かかる、どうするのか?
と訴えられました。

(報告 RAFIQ・T)

 

● 意見・感想 (会場アンケートから)
※たくさんのご意見・ご感想ありがとうございました。それぞれの項目からランダムに3つずつの抜粋とさせていただきました。

<スピーカーのお話のご感想>

○アウンミャッウィンさんのお話はとても心を打たれました。
難民申請は民主化を目標とした第一歩であるのだと考えます。
そのためにやはり日本の制度を少しでも変えるべきだと思いました。

○渡辺先生のお話はとても分かりやすかったです。
私なりにもっと勉強し、少しでも力を加えたいと考えます。何か力になりたいです。ありがとうございました。

○ビルマの現状を考えてのことなんでしょうか。外交を基礎としている日本で、難民認定者数が少ないことはこれからの日本に不利だとも思えます。
 田中さんや渡辺先生のように収容されているビルマ人(難民申請者)日本語もままならない方々をサポートしていて、あきらめかけていた思いや嫌で思い出したくないという日本のイメージだけで終わってしまう所を少しでも光をあたえてくれていることがすがらしいです。
 私たちももっといろいろな事に関心をもたなくてはいけないと思いました。


<プログラム全体を通してのご意見>

○難民お2方のお話は非常に心に響きました。専門家の方々のスピーチは若干専門すぎていたため、初心者の私にとって、多少難しかった気がします。

○難民の方々と直接触れ合う機会が休憩時間(10分)とのことで、完全に個人にゆだねられていたため、自助努力が必要とされ少々大変でした。

○とても多くのビルマ人が参加してて驚きました。ビルマ人と交流する機会がほしかったなぁと思います。


<プログラム全体を通しての感想>

○貴重な話を聞くことができました。ありがとうございました。私は大学で勉強中の身です。日本人として考えさせられる事やビルマの方にとっての問題点を知ることができました。

○やはりニュースでは聞くことのできない現実を知ることができ、うれしく思うとともに、自分の国の法律・体制をひどく恥ずかしく思いました。定期的に収容者に面会は行くことはできないと思いますが、一度行ってみようと思いました。こうした現実を知人・友人に広げていきたいと思います。

○ビルマの現状は知っていたつもりでしたが細かな事例、最新の状況を聞くことができました。日本でビルマ語を学んでいる者としてはたいへん胸が痛いものでした。何かしらできることがないかと思いました。


主催 2007年世界難民の日実行委員会
問い合わせ先:FAX:072-684-0231(RAFIQ・田中) mailto:  rafiqtomodati@yahoo.co.jp
後援 (社)アムネスティー・インターナショナル日本
協力 日本UNHCR協会