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● 資料 朝日新聞6月28日付記事 「難民の現状・背景報告 「支える会」諫早で集会」
2009年6月27日(土)午後3時より、諫早文化会館にて「世界難民の日シンポジウム」が開催された。これは、「2009年世界難民の日・全国リレー」の一環として、「アムネスティ・インターナショナルいさはやグループ」が、「大村入管被収容者を支える会」の協力を得て主催したもの。
主催者挨拶のあと、まず最初に、アジアプレスと、上記「支える会」の代表を兼ねる野中章弘さんが講演。「現地ルポ・難民を生み出す背景についての報告」として、パレスチナ、イラク、アフガニスタン、タイ、ビルマそして北朝鮮の現状をビデオを使って報告。一番弱い立場にある人々とりわけ不条理な犠牲を強いられる子どもたちの視点をもって、マスメディアが伝えない事実を伝えてくれた。
続いて、アムネスティ議員連盟の犬塚直史参議院議員の発言。
国連安保理決議には強制力があるので、万が一何かの事態が起きた時に、何もしないではすませられないだろう。従って日本は、自衛隊ではなく国連平和部隊の一員として、日の丸ではなく国連旗を持って行動せよ、という法案提出の意向を表明。こうした法案が必要となってきたことに、難民問題がもはや少数、他者の問題ではなくなっていることをあらためて実感した。
次に難民支援協会の石川えりさんが、同協会の来歴・活動および現在の難民認定手続き、また支援内容等について説明。日本の難民受入状況は諸外国と比較して、かなりお粗末であることが明確になった。
休憩時間には平山英昭さんのギター演奏。緊張した話が続いただけに、会場にはくつろいだ雰囲気が戻ってきた。
後半は、アムネスティ・インターナショナル日本事務局長の寺中誠さんが、アムネスティの活動と、日本政府の外国人敵視の入管政策について指摘。「危険な外国人」「テロリスト」というイメージづくりが政策的になされ、難民を含め、外国人は管理の対象もしくは排斥される存在にされている。だが、こうした人権侵害の広がりをやめさせ、新しい多文化社会を目指していきたいという事。
続いて質疑応答。取材の視点につき、野中代表が、「ニュースに接する時、それがどういう視点からのものであるか、そしてその情報源を知ることが大切」と返答。他にも、大村入管に収容されていた無国籍の女性が、難民支援協会の支援を得た後どのような状況にあるのかという問いや、また、難民支援関係で働きたいという意欲的な質問もあった。
最後に、ビルマ難民認定者のアウン・ミャッ・ウィンさんからのメッセージが読みあげられ、当事者がいかに日本のお粗末な難民支援体制、入管体制に苦しめられてきたかが伝えられた。
今回、国会議員をはじめ、議員候補2名や秘書の参加、また長崎選出の参議院議員・衆議院議員2名からのメッセージが寄せられ、参加者も東京・熊本・大分・鳥取・島根からはるばる駆けつけた人たちを含めて会場一杯となり、質量ともに非常に濃いものとなった。
今後も全国と連携して、長崎の地から、日本政府の外国人排斥・排除の姿勢に正面から取り組んでいきたい。
(文責:大村入管被収容者を支える会 M)
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● 朝日新聞 2009年6月28日付 |
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難民の現状・背景報告 「支える会」諫早で集会
国連で決議された「世界難民の日」にちなむシンポジウムの長崎集会(アムネスティ・インターナショナルいさはやグループ主催)が27日、諫早市の諫早文化会館であった。「おおむ入管被収容者を支える会」(約70人)とアジアプレス・インターナショナルの代表を兼ねる野中章弘さんらが、世界で増加する難民の現状と背景を報告した。
同グループの野崎優子さんが「大村市には難民申請者らを収容した大村入国管理センターがあり、支える会が昨年4月に発足し集会が実現した」とあいさつ。野中さんらはパレスチナやビルマ(ミャンマー)、アフガニスタンなどの難民キャンプの実態を取材したビデオや番組を紹介。「日本人は紛争や難民問題で、ことの起こりから歴史的に考える力が衰えている。対立するどちらにも問題があるという見方は、問題の所在をあいまいにするだけ。痛みを感じる力も衰えてきたのではないか」と指摘した。
難民支援協会事務局長の石川えりさんは「諸外国と比べ日本での難民認定申請者が多くの困難に直面している」として支援強化を呼びかけた。
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