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 世界の難民    日本の難民   日本とシリア難民

【世界の難民】

 ● 世界には難民がどれくらいいるの?

 UNHCRによると、2013年末で紛争や迫害、人権侵害のために移動を余儀なくされた人々は5120万人にのぼるといいます。2013年新たに難民となった人は250万人、国内避難民は650万人であったそうです。

 ・UNHCR Japan - 基本情報 - 数字で見る難民情勢

パッというと、分かりにくいですよね。ところで日本の人口はざっと1億2700万人前後だそうです。
つまりは、日本の半分くらいの人たちが難民になっている、ということです。
(※ 5120万人には国内避難民も含む)

 ・統計局ホームページ/人口推計(平成26年(2014年)11月確定値,平成27年4月概算値) (2015年4月20日公表)

 ● どういった国々が難民を受け入れているの?

直接的な受け入れをしているのは、ほとんどが隣国である国々です。UNHCRによると、「世界の86%の難民が発展途上国の庇護を受け、後発開発途上国がそのうちの280万人への庇護を提供していた」そうです。

 ・UNHCR Japan - 基本情報 - 数字で見る難民情勢 (2013年)

難民の出身国のトップ3は「世界中の難民の53%以上が、アフガニスタン(256万人)、シリア(247万人)、ソマリア(112万人)出身」であり、受け入れ国は、「パキスタンが世界最大の難民受け入れ国(160万人)であり、イラン(85万7400人)、レバノン(85万6500人)、ヨルダン(64万1900人)、トルコ(60万9900人)」であるとのこと。

 ・【プレスリリース】シリア、イラクの紛争によって庇護申請数が過去22年で最多に (15/3/26 UNHCR)

難民認定申請が出来るところではどの国が多いのかというと、「2013年の難民庇護申請件数は110万件。庇護申請が行われた国は先進国が多く、2013年はドイツが庇護申請数の最も多い国」となっています。
そのドイツでは「シリア人の庇護申請件数は6万4300件で最も多く、次いで6万400件のコンゴ民主共和国、ミャンマーの5万7400件」だそうです。

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【日本の難民】

 ●日本はどれくらい受け入れているの?

法務省は2014年(1~12月)の難民申請者数5000人と認定数11人という数字をを15年3月に発表しました。

 ・法務省:平成26年における難民認定者数等について

右の過去11年間のグラフをご覧頂いて分かるように、年々難民申請者数は伸びていますが、逆に認定数は数えるくらいしか認定されていません。10年ほど前は曲がりなりにも1%以上あった認定率は、1%を軽く切り大幅に減っています(グラフは画像をクリックすると、大きく表示されます)。
日本の難民認定者数・認定数の推移 クリックすると大きく表示されます
↑ クリックすると大きく表示されます

 ●申請者数が多いのは、世界の難民が増えたから?

ここ数年申請者数が増えていることに対し、法務省は「難民認定制度の乱用」者が多数を占めると言います。
法務省の言う「難民認定制度の乱用」とは、2010年に在留資格があるうちに難民申請し、6ヶ月経過後、就労資格を与える制度を運用した結果、難民でない人が就労資格を得るために(または就労を続けるために)申請している、ということです。
だからといって、認定数が11人というのは不可解なことです。

この制度は、申請中には就労できず、生活困難な状態に陥る申請者を救い、自立の一助にするためのものです。
これを「乱用」するとして縮小や廃止などの方向に向かうなら、早期の認定結果と認定数を増やしていくか、生活支援を確保できる何らかの手立てを講じる必要があると思われます。

法務省は2014年1年かけて、「出入国管理政策懇談会」の下、「難民専門部会」が持たれ、昨年末に専門部会の報告書がまとめられました。それらの報告書を元に難民認定制度の見直しが図られようとしています。

法務省の難民申請者に対するネガティブキャンペーン的な報道が相次ぎ、制度見直しを難民申請者に対して不利なものに持って行こうとする法務省の思惑が透けて見えてきます。

UNHCRは今年になって、日本政府に対し、「難民および難民認定申請者の権利と義務を明確に規定する難民法の制定」、「難民認定手続き中の難民認定申請者の処遇を適切なものとするためのさらなる努力」を求める提案を行いました。
それらがどう難民認定法に反映されていくのか、私たち周りにいる難民申請者、異議申し立て者が認定されていくのか、注目していく必要があります。

 ・日本と世界における難民・国内避難民 ・無国籍者に関する問題について (2015年1月 UNHCR)
   日本語版、英語版があります。

 ・第6次出入国管理政策懇談会報告書「今後の出入国管理行政の在り方」等について 2014年12月26日 法務省
   専門部会「難民認定制度の見直しの方向性に関する検討結果(報告) 概要」 pdf
   難民認定制度に関する専門部会開催状況 2013年11月~ 法務省

 ・「難民認定制度の見直しの方向性に関する検討結果(報告)」の具体的施策に関する提言 pdf
       2015年5月29日 全難連 FRJ

 ・2014年の日本の難民認定状況に関する声明 (PDF 15/3/11 全国難民弁護団連絡会議)

 ● メディアなどでは難民認定数についてどう報道しているの?

以下をご覧ください。

  ・Listening:<ニュース解説>対応急務の難民問題=吉富裕倫 (15/4/30 毎日新聞) 

 ・難民と私たち  遠い存在で済まさずに (15/4/12 京都新聞 社説)

 ・(社説)難民受け入れ 拡大こそ国際貢献の道 (15/4/7 朝日新聞)

 ・先進国への難民申請、45%増の86万人 22年ぶり多さ (15/3/26 日本経済新聞)

 ・難民に冷たい国でいいのか (15/3/16 日本経済新聞社説)

 ・「難民で稼ぐ国」と「難民が稼ぐ国」…日本は「難民を見ない国」(15/3/15 日本経済新聞)

 ・Japan's asylyum law: No entry (2015/3/14 the Economist)
     日本語版「日本の難民認定に批判」 (15/3/24 日経ビジネス)

 ・難民認定 門を閉ざし続けるのか (pdf 15/3/13 信濃毎日新聞社説)

 ・日本の難民認定、5000人中11人と先進国中最低 「島国は言い訳にならない」海外から批判 (15/3/13 ニュースフィア)
 
 ・If yor're a refugee, don’t even bother with Japan (15/3/12 Reuters via the Star)

 ・Japan accepts just 11 asylum seekers from record 5,000 applying in 2014 (15/3/11 Reuters via Worldbulletin)

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【日本とシリア難民】

 ●シリア難民は日本には来ていないの?

確かに欧米の先進国ほどは来ていません。しかし、60人ほどは難民申請をしており、45人は人道配慮による在留(難民認定はできないが、特別な日本の在留許可)が認められました。しかし、それは申請者本人のみであり、それではシリアやその周辺に残してきた家族を日本に呼び寄せ、安全・安心な暮らしをすることはできません。

2014年の難民認定11人のうち、3人がシリア人だったことが今年3月に分りました。また、同月4人のシリア人が難民認定を求めて提訴しています。

UNHCRはシリアなどから避難する人々の庇護を条約国に求めています。

 ・シリア・アラブ共和国から避難する人々の国際保護の必要性について (pdf)
   日本語版    英語版 

 ●メディアでは日本にいるシリア難民をどう報道しているの?

以下をご覧ください。

 ・視点・論点 「シリア難民支援に求められること」(15/4/28 NHK 「視点・論点」アーカイブス)
   国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日事務所副代表 小尾尚子さん

 ・シリア男性4人、難民認定求め提訴 12年に来日 (15/3/18 日本経済新聞)

 ・シリア難民:4人が認定求め提訴「法相処分、重大な誤り」 (15/3/17 毎日新聞)

 ・シリア難民:初認定 東京入管、一昨年来日の3人 (15/3/13 毎日新聞)

 ・シリア男性4人が提訴へ 日本に逃亡、難民認定求め (15/3/9 共同通信)

 ・シリア難民 たどり着いた日本は「鎖国」 (14/11/8 朝日新聞)

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主催:
2015年世界難民の日関西集会実行委員会
共催:大阪大学グローバルコラボレーションセンター(GLOCOL)
後援:UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)駐日事務所、公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本、
全国難民弁護団連絡会議、特定非営利活動法人なんみんフォーラム(FRJ)、特定非営利活動法人関西国際交流団体協議会
協力:難民ナウ!



問い合わせ、事務局:RAFIQ(在日難民との共生ネットワーク)
大阪府高槻市大手町6-24 FAX:072-684-0231 Mail: rafiqtomodati@yahoo.co.jp

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