RAFIQ Magazine 2019年1月号

新年も明け、すっかり日常が戻って来ましたね。
RAFIQでは恒例の新年会を開催しました。難民の方も手料理を振舞ってくれ、美味しい料理に美味しいお酒をいただきました。

さて、今月は嬉しい記事が多いです。ぜひ最後までご覧ください。

目次



1.新年を迎えて!〜共同代表よりご挨拶〜

2018年は、1月に2017年の日本の難民の暫定数が発表され、難民認定数20人、難民認定申請数約2万人という認定率の低さへの驚きから始まりました。
またその頃から、2015年に始まった難民認定の運用がいっそう厳しくなり、難民からの悲痛な声が届くようになりました。

RAFIQの2018年を振り返ると、2018年の1年間で約30ヶ国の難民を支援することが出来ました。 また、大村入国管理センターから2名、大阪入国管理局から1名の仮放免を支援し、「なんみんハウス」のシェルターで生活支援を行いました。

これらの活動を行えたのも皆さんのご支援や励ましの言葉があってこそであり、会員・ボランティアや市民の皆さんへ心より感謝しております。

また、今年の1月19日に「大阪弁護士会の人権賞」を受賞しました。
人権賞の受賞には、市民の善意で成り立っているRAFIQを支えてくださる、沢山の団体・個人の皆様への今後の期待が込められていると受け止めています。

世界の動向としては、昨年12月17日に国連総会で「難民に関するグローバルコンパクト」が採択されました。日本も賛成しています。政府の今後の動きに注目していきたいと思っています。詳しくは2. グローバル・コンパクトの採択をご覧ください。

まだまだ日本の難民にとって厳しい社会が続いています。
今年もより一層のご支援をお願いいたします。
(RAFIQ共同代表:田中恵子)


2.グローバル・コンパクトの採択

2016年9月の難民移民に関する国連サミットで「ニューヨーク宣言」が出され、増大する難民への対応方針と共に、2018年中にグローバル・コンパクトを採択することが取り決められました。

2年にわたりUNHCRと各国とが協議を重ね、昨年12月17日に国連総会でグローバル・コンパクトが181ヶ国の賛成で採択されました(アメリカとハンガリーが反対)。

このコンパクトは法的拘束力がありませんが、国際社会の責任分担という基本方針、難民受け入れ国への圧力の緩和や第三国での受入れの拡大などの目的の実現を目指し、今後、4年に1回、開催されるグローバル難民フォーラム(GRF)を通じてフォローアップされることになっています。

今後これがどのように具体化されていくかはGRFでの協議内容を注視されなければなりませんが、数値目標が設定されていないこと、アメリカが反対したこと、メディアがほとんど反応しなかったことなどから、日本の難民保護政策への影響は限定的なものになるおそれがあることが懸念されます。

なんみんフォーラムがプレスリリースを出していますので、こちらもご覧ください。
FRJプレスリリース:「難民に関するグローバル・コンパクト」が採択されました
(18/12/18 なんみんフォーラム)


3.大阪入管から南アジア難民が仮放免されました

カテゴリ3
(写真:RAFIQ新年会で料理の腕をふるってくれました)

昨年末に大阪入国管理局から、RAFIQが支援している南アジア難民Aさんが仮放免されました。 大村入国管理センター(長崎)からではなく、大阪入管から直接仮放免されたのは、RAFIQの支援難民では初めてです。

RAFIQのシェルターには昨年10月に仮放免された中東難民がすでに入居しておりますので、2人用に整えるなど受け入れ体制を急ピッチで進めました。

Aさんは初めての日本での生活に戸惑いながらも、日本語や日本の習慣を覚えながら、少しずつ自分の生活と気持ちを立て直し始めています。

しかし収容から解放されても、今度は在留資格のない厳しい立場のままで、この日本社会で生き抜いていかねばなりません。 迫害を逃れてきた異国の知らない土地で、辛く心細い時もあるでしょう。 それに耐えうる強い心が維持できるようスタッフも励ましながら、ともに事務所で過ごしています。

皆様の暖かいサポートをよろしくお願いいたします。


4.「ワンフェス」でブース出展とスペシャル企画開催

カテゴリ4
(写真:体験!難民キャンプのチラシ)

2月2・3日(土・日)に大阪市で開催される「ワン・ワールド・フェスティバル」にRAFIQがブース出展を行います(北区民センター2階)。

ワン・ワールド・フェスティバルは1993年から毎年開催している西日本最大の国際協力・交流のお祭りです。 詳細はワンワールドフェスティバルのHPをご参照ください。

今年は、スペシャル企画としてUNHCR協会と共催で「体験!難民キャンプ」を開催します。

扇町公園のグラウンドに本物の難民キャンプのテントが出現します。また、説明ツアーや難民カフェも開催しますので是非お越しください。
「体験!難民キャンプ」の詳細については、上の画像をご参照ください。


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 RAFIQ Magazine 2019年 1 月号 2019年 1 月 22 日発行

 発行:在日難民との共生ネットワーク RAFIQ
 ホームページ: http://rafiq.jp
 お問い合わせ:TEL・FAX:06-6335-4440
        rafiqtomodati@yahoo.co.jp