RAFIQ Magazine 2018年12月号

今年も残りわずかとなりました。
先日なんみんハウス(事務所)に、支援している難民の方からクリスマスカードが届きました。 可愛らしいイラストのポストカードに手書きで日本語のメッセージが添えられていました。 年末の慌ただしい中でも、手書きのクリスマスカードのおかげでほっこりできた時間でした。

目次



1.なんみんの方々と共に築き上げる一日
 (会員の宇野さんよりなんみんDAYのご報告)

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(写真左上:なんみんDAY受付の様子、左下:シンポジウムの様子、右:シタールを演奏する宇野さん)

2018年12月8日、WORLDなんみんDAYを開催しました。師走の忙しい時期であるにも関わらず沢山の方に来場いただき、人々の間で難民問題や国際社会の中における日本の在り方について関心が高まっていることを感じました。

当日は映画の上映やミュージシャンによるLIVE演奏、難民の方々の国のご飯が食べられるWORLDキッチンなどなど盛り沢山の内容でした。私もシタールというインドの楽器を演奏させていただきました。こういった営み一つ一つが場を紡いでいくのだと思うと感慨深いものを感じます。

大忙しの状況でしたが、3名の難民の方々が手伝いに駆け付けてくれて、協力しながら取組めた事がとても印象的でした。 生まれた国や状況が違っても皆が助け合って生きていける。その事を実感できた事が何よりの収穫となりました。
(RAFIQ会員:宇野)


2.難民初級講座(毎月第2土曜)と
 ワークショップ(毎月第1土曜)のおすすめ

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(写真左上:初級講座の様子、右上:最近の制度の改悪について説明するスライド、下:講座でお渡ししているテキスト)

国会で議論になった入管法改正案(改悪案)にご関心のある方が多いと思います。難民との接点は難民認定申請をする技能研修生が近年、増加してきたことです。国会質疑で彼らが難民認定申請をせざるをえない事情が炙り出されました。

初級講座では今回の改正に焦点をあてるものではありませんが、毎月、内容を更新しながら難民政策運用の最近の改悪を指摘し解説しています。

日本の難民受入れ状況を詳しくお知りになりたい方、2~3年前に受講したが知識をアップデートしたい方、是非、受講をご検討ください(再受講は受講料半額です)。

初級講座のお申し込みはこちらから。


また、講義形式以外にも「自分が難民になったら…?」や大阪入国管理局での収容生活を実感してもらうワークショップ(GLORRYゼミ)も毎月開催しています。

中学生から大人までご参加いただける内容です。今までとは違う観点で難民問題を捉えたいという方にオススメです。

参加をご希望の方はglorry.refugee@gmail.com までメールでお申し込みください。


3.入管法改正案の成立について

12月8日未明、「出入国管理及び難民認定法 及び 法務省設置法の一部を改正する法律案」 (入管法改正案)が成立しました。この法律は、これからの外国人受け入れを大きく変えるものです。

RAFIQは関西在住の難民支援を通じて、日本に住む外国人の問題にも直面してきました。また、入管面会活動においても、過酷な労働条件から逃げて捕まった外国人に出会ってきました。

「外国人」というだけで多くの差別を受けていますが、在留資格の有無に関係なく、彼らはともに日本に住む人たちであり、私たちと同じ生活をしています。
そもそも日本社会では、外国人に配慮した表記が少なかったり、外国文化を充分に理解していないことが多いように思います。

十分な審議なしに強行採決で法律が成立したことに驚き、入管行政に不安を感じています。 難民も含め日本に既に住んでいる外国人の問題をしっかり整理してから受け入れを考えるべきではなかったでしょうか。

弁護士会や難民支援協会が声明などで問題点を整理していますので、ご紹介いたします。

入管法改正及び法務省設置法改正に当たっての要請書
(18/10/10 全国難民弁護団連絡会議)

出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案に対する意見書
(18/11/13 日本弁護士連合会)

外国人人材受入れに係る「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律」 案に対し、慎重な審議と包括的な制度改革を求める会長声明
(18/12/4 東京弁護士会)

出入国管理及び難民認定法等の改正に関する、難民支援協会の見解
(18/11/8 難民支援協会)

参議院法務委員会における移住連理事高谷幸の参考人意見陳述全文
(18/12/5 移住者と連帯するネットワーク(移住連))


4.難民関連ニュース:スリランカ人難民認定 高裁で勝訴

12月5日、東京高等裁判所にて、スリランカ人男性が難民不認定の取り消し裁判で勝訴しました。

彼は2011年に難民不認定取消訴訟で勝訴し難民であることが確定したにもかかわらず、法務省によって再び不認定とされました。 その後2015年に起こした裁判で、改めて東京高裁でも難民であると認められました。

難民認定、高裁でもスリランカ人原告が勝訴 国が不認定
(18/12/5 朝日新聞)

東京高裁、難民認定命じる 入管不認定のスリランカ男性
(18/12/5 産経新聞)



5.関西の難民のためにあなたのご支援を!
 年末のご寄付のお願い

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今年もみなさまからのご支援で活動を続けられましたことに感謝いたします。

日本政府による難民に対する保護政策がない中で、RAFIQは様々な取り組みを行ってきました。 私たちの支援の主な対象者は、日本に他に支援者がいない方、経済的に困窮している方です。

彼らを支援する活動は、会費やみなさまからのご寄付などで支えられています。 是非、関西の難民支援のためのご寄付と支援品のご協力をお願いいたします。

*ご寄付の振込先
  ゆうちょ銀行
  店名:四三八 店番:438
  口座番号:6677668
  口座名義:RAFIQ

*支援品については、HPに詳細を載せていますのでご参照ください。
  RAFIQ HP:ご寄付のお願い


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 RAFIQ Magazine 2018年 12 月号 2018年 12 月 20 日発行

 発行:在日難民との共生ネットワーク RAFIQ
 ホームページ: http://rafiq.jp
 お問い合わせ:TEL・FAX:06-6335-4440
        rafiqtomodati@yahoo.co.jp