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● 「表層深層」外務省が保護費支給を制限
難民申請者がホームレスに/予算不足で「命綱」切る

  (09/5/30共同通信)


 難民認定を申請中の外国人が、ホームレス状態になる例が相次いでいる。難民申請者の増加を受け、外務省が四月以降、申請者への生活費などの支給を予算不足から制限し始めたためだ。申請者の多くは就労を許可されておらず、生活保護の対象にもなっていない。支援団体は「最後の命綱を切った」と批判、政府に救済を求めている。

 ▽食事にも事欠く

 「住む所を失った」「もう数日、ご飯を食べていない」―。東京・四谷の特定非営利活動法人、難民支援協会(JAR)には連日、申請者が助けを求めてくる。
 二十代と三十代のエチオピア人女性二人は、母国で野党を支持し当局から暴行を受けたなどとして、昨年来日して難民申請。外務省からアジア福祉教育財団難民事業本部(東京)を通じ、生活費一人月四万五千円、宿舎借料二人で月五万円を受給していた。
 だが同本部から四月、これらの「保護費」は(1)重病人(2)子ども(3)(不法残留などではなく)合法的に滞在し就労許可のない人―らを優先するので、二人への支給を打ち切ると通知された。
 日本在留が半年を超え、就労は許可されたものの、不況で仕事は見つからなかった。家賃が払えなくなり、五月中旬にアパートを追い出され、JARに駆け込んだ。
 当面の生活を賄う支援金をJARから受け取り、教会関係の施設に住まわせてもらうことに。その後、パートの職も決まったが、不安は尽きない。「日本で生きていくのは難しい。日本政府が難民を受け入れられないなら、ほかの国に行かせてほしい」と二人は訴える。

 ▽150人が不支給

 国連難民条約は加盟国に難民の保護を義務付けており、外務省は一九八三年から、生活に困窮する申請者に保護費を支給してきた。
 しかし近年、ミャンマーをはじめ各国の政情悪化などで申請者が急増。二〇〇八年は千五百九十九人と、過去最高だった〇六年の約一・七倍に上った。〇八年度の保護費受給者も前年度の約二倍の月二百十一人に。外務省は〇九年度の保護費予算を〇八年度より大幅に増額、約一億九百万円を確保したが「まだ不足が予想され、優先順位を付けざるを得ない」(人権人道課)という。
 その結果、JARの推計では、保護費を受給できない申請者は既に約百五十人に達した。JARやアムネスティ・インターナショナル日本などは、独自の支援金を出すための緊急募金に乗り出す一方、外務省に予算の拡大を求めている。

 ▽生活保護を

 専門家の間では「働ける申請者には、一時的に労働を許可した方がよい」(エリカ・フェラー国連難民高等弁務官補)との声が強い。これに対し、法務省は「就労を認めれば、それを目当てに申請する乱用が増える」(難民認定室)と主張。認定手続きを半年以内に短縮することを目指し、係官を増員してきた。
 ただ〇八年の実績では、申請から認定・不認定の判断が出るまでに約一年三カ月、不認定に対する異議の結論までさらに約十カ月かかっており、前年よりむしろ長期化している。
 全国難民弁護団連絡会議の鈴木雅子(すずき・まさこ)弁護士は「保護費の金額は非常に低いし、働けない申請者もいる。日本人と同様に生活保護を適用するべきだ」と話している。

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