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● ミャンマー少数民族、母国「国民でない」…強制送還できず
   (08/2/19読売新聞)


 無国籍状態のまま日本で暮らすミャンマーのイスラム系少数民族「ロヒンギャ族」の数が増えている。難民と認定されずに強制退去処分を受けても、母国で「国民」として扱われていないため、送還が出来ないからだ。

 日本に在留するロヒンギャ族の数は既に150人に上るという。行き場のない少数民族への対策は手詰まり状態で、支援を続ける関係者らは「せめて在留特別許可を与えてほしい」と訴えている。

 「私たちが信仰を理由に母国で迫害されていることを分かってほしい」。来日して7年。群馬県館林市に住む同民族の男性(36)は、こう訴える。

 ロヒンギャ族は主にミャンマー西部に居住するイスラム系少数民族で、仏教徒が国民の約9割を占めるミャンマーでは「異端」とされてきた。在日ビルマ人難民申請弁護団によると、1982年の新国籍法で国民と認められなくなり、国連などの調査でも、社会生活で様々な差別を受けていると報告されている。

 同弁護団によると、軍事政権の迫害が激しくなった91年以降、迫害を逃れて大量のロヒンギャ族が国外脱出を図り、日本への入国者も2004年ごろから増え始めた。偽造パスポートで不法入国するケースが多いという。来日後、難民申請しても認められた例は10件に満たず、ほとんどが強制退去処分を受けている。

 ところが、強制退去処分を受けた後、本国に戻された人はいないという。同弁護団の渡辺彰悟弁護士は「母国で紛争が続くスーダン人など人道的な理由で送還されないケースはあるが、母国が国民と認めないため送還ができないというのは、非常に特殊だ」と指摘する。

 難民認定を求めて訴訟を起こした例は少なくとも6件あるが、認められた例は3件だけ。残る3件では、「差別はあるが、厳しい虐待を受けていない場合もある。ロヒンギャ族だからというだけで迫害されるとはいえない」などの理由で棄却されている。

 強制退去処分を受けた外国人は、送還されるまで入管施設に収容されるが、住居や行動範囲を制限した上で仮放免が認められることもある。ロヒンギャ族の多くはこの仮放免の資格で日本に滞在している。

 在日ロヒンギャ族の約9割は館林市周辺に集まり、家電や自動車の工場でアルバイトをして暮らす。2年前、数人のグループが同市内に一軒家を購入し、礼拝のための「モスク」に改造した。毎週日曜日の夜には20〜30人が集まり、礼拝後、日常生活の様々な問題を相談し合っている。

 在日ロヒンギャ族への対応について、入管当局は「個別のケースについては答えられない」としているが、同弁護団は「一刻も早く安定した身分を与えるべきだ。難民認定できないなら、在留特別許可を認めてほしい」としている。

 ロヒンギャ族の送還問題について、在日ミャンマー大使館は取材に対し、「現段階では答えられない」としている。

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