【RAFIQ Magazine】2018年 1月号 新年から…法務省、難民申請者に就労許可与えず運用厳格化へ ◯●◯---------------------------------------------------------●◯●           在日難民との共生ネットワーク        ★ RAFIQ  Magazine ★     2018年 1月号 No.153 2018年 1 月 15 日(月)発行 ◯●◯---------------------------------------------------------●◯●  RAFIQのホームページ → http://rafiq.jp  RAFIQの Twitter   → http://twitter.com/RAFIQ_network  RAFIQのFacebook   → https://www.facebook.com/rafiqjapan/  なんみんハウスWeb  → http://rafiq.jp/N-house/index.html ★★ ===========================  RAFIQ緊急支援のお願い → http://rafiq.jp/donate.html =========================== ★★ 新年になり、半月が済みました。皆さまはどのように新年を迎えられましたで しょうか。編集子は風邪も引かずに穏やかに年を越しました。いつまで穏やか に年を越せるのかとも思ったりしますが、一日一日大切にしていきたいと思い ます。本年もよろしくお願いします。 ■■■ 今月のもくじ ■■■ 1. 新年のごあいさつ 共同代表より 2. 2/3〜4 ワン・ワールド・フェスティバルにブース&プログラム出展します 3. 17年9月までの難民認定はわずか10人!UNHCRの上位5か国からの認定者なし 4. 法務省:1/15〜難民申請者に就労許可与えず運用厳格化へ 5. 今までの活動報告 6. これからの予定 7. 編集後記 1.==========================  新年のごあいさつ 共同代表より =========================== メールマガジンを購読くださっている皆さま、 2018年の新しい年を心新たにしてお過ごしのことと思います。 支援している難民の方から、RAFIQに年賀状が届きました。 12月には、クリスマスカードも届いています。 入管に収容されている方からもいただき、平仮名やローマ字の日本語で一生懸 命にメッセージやイラストが書いてありました。彼らの気持ちがうれしいです。 さて、2017年は、10月に1名の方に難民認定、6月に1名の方に人道配慮の在留 許可がおりました。 しかし、裁判は大阪高裁で1件敗訴、地裁で1件敗訴になっています。 大阪入管からの仮放免は1年以上の収容の方も不許可で、大村入管からの仮放 免も昨年1月からは不許可続きでした。 年末の12月28日に1件許可されました。しかし、多額の保証金が必要で、仮放 免の手続きができない状態になっています。 昨年の難民申請者数は、一昨年の50%以上増の1万5000人を超えることは確実 です。 政府は難民保護がない中で生きていくために必要な就労の制限などを考えてお り、ますます厳しい状況を作り出しています。 受け入れを厳しくするのではなく、難民申請者の保護と条約難民に該当する人 を早急に認定することが日本の人道支援ではないでしょうか? 難民は家族と安全な生活と平和を求めている方達です。私たちも身近なところ から家族と安全な生活と平和を作っていかなければならないと思っています。 昨年は、イベント等へのご協力やご寄付や生活支援品をたくさん送ってくださ り、ありがとうございました。有効に使わせていただきます。 今年もご支援をよろしくお願いいたします。  RAFIQ共同代表 田中 恵子         弘川 欣絵 2.==========================  2/3〜4 ワン・ワールド・フェスティバルにブース&プログラム出展します =========================== 2月3〜4日、大阪・扇町公園周辺〜北区民センターでワン・ワールド・フェス ティバルが今年も開かれます。 RAFIQも今年両日ともブース出展し、4日はRAFIQの若い会員さんたちで作る 「GLORRY」がワークショップを行います。 ブースは北区民センター2階の会場内です。皆さんのご来場とご参加をお待ち しています。また、ボランティアも募集しています。 ワークショップでは、難民になった気持ち、難民となった自分が日本の入管 施設に収容される体験が味わえます。 詳細:http://rafiq.jp/active/GLORRY_seminar.html ・ワン・ワールド・フェスティバル  http://www.interpeople.or.jp/owf/ ****************************************    GLORRYゼミ(難民問題研究会)ワークショップ 「もし、自分が難民になったら…」国外避難・入国管理局収容編   ワン・ワールド・フェスティバル プログラム企画 ****************************************  日時:2月4日(日) 14:00〜15:00  場所:大阪北区民センター 会議室5・6     (ワン・ワールド・フェスティバル会場内)  定員:約40名(難民問題に関心のある一般の方)  参加方法:直接会場に起こしください  内容:  (両方同時に行います。入室までにどちらかを選んでください。約40分)  【国外避難編】   突然母国から逃れなければならなくなったら、あなたは何を持って逃げま   すか?   避難する過程の擬似体験を通じて、難民になる気持ちを体験していただき   ます。  【入国管理局収容編】   RAFIQが支援している難民も入国管理局での収容を経験しています。   日本ではほとんど知られていない入国管理局収容場での1日を想像してい   ただきます。  主催:GLORRY 3.==========================  17年9月までの難民認定はわずか10人!UNHCRの上位5か国からの認定者なし =========================== 1月12日の産経ニュースによると2017年1〜9月の時点で難民認定者は10人だそ うです。難民申請者は、14043人で昨年を大きく上回っています。 UNHCRが認めている「避難を余儀なくされている」上位5か国の人ですら認定さ れていません。 保護すべき難民を早急に認定することが、人道支援ではないでしょうか? 2016年の認定数は28人、0.3%の認定率でした。 どのような在留資格でも難民申請が出来るはずなのに、記事にあえて書いてい るのは在留資格に問題があるように感じさせる意図が感じられます。 2017年の法務省の難民認定数の正式発表が3月末までにあります。 今年も「偽装難民が多いから認定しない」という内容にするのでしょうか? 日本の国際貢献と人道支援の内容が問われています。 ・増加し続ける難民認定申請数 平成29年は過去最高確実 - 産経ニュース  http://www.sankei.com/life/news/180112/lif1801120018-n1.html 4.==========================  法務省:1/15〜難民申請者に就労許可与えず運用厳格化へ =========================== 法務省は難民申請後6ヶ月後に就労許可を与え、認定結果が出るまでの申請者 保護を2010年から続けていましたが、1月12日にそれを廃止し15日より運用を 厳格化することを発表しました。報道各社が記事にしています。 法務省によると  「(1)初回申請では,案件の内容を振り分ける期間を設け,その振分け結  果を踏まえて,速やかに在留資格上の措置(在留許可,在留制限,就労許可,  就労制限)を執ります。」 と書かれています。 これは、申請時に(申請用紙の内容で)振り分けるという事と思います。 難民申請書は、法務省のHPに28か国語で用紙があります。 申請書の書き方につても、「わからないことがある」と相談もたくさん受けま す。 証拠等は日本語に訳さなければならないので、ほとんどの方が証拠を提出でき ていない状況です。翻訳を手伝い、提出したケースもあります。 28か国語以外の少数言語の方は母国語以外で申請書を提出しなければならなく、 本人にも充分な理解や説明が出来ていない可能性があります。 UNHCRの「難民認定基準ハンドブック」の認定の手続きに当たりの留意事項が 書かれています。国際基準の認定手続きを行うことが必要です。 190項は、基本の姿勢と思います。  「190. 難民の地位の認定を申請する者は、通常、非常に脆弱な状況に置か  れていることが留意されねばならない。そのような者は異国の環境にあって、  しばしば母語以外の言語で、外国の当局に自らの申請を行うに当たり、技術  的及び心理的に重大な困難を抱えているかもしれない。従って、このような  申請は、特別に設けられた手続において、必要な知識や経験を有し、申請者  の特別な困難や必要性についての理解を有している有資格者によって審査さ  れなければならない。」 全難連(全国難民弁護団連絡会議)が声明を発表しました。 この見直しには問題があり、「難民申請者に対する就労・在留制限は、合理的 な施策ではなく、日本が国際的な責務を果たさないことになりかねない。「真 の難民の迅速かつ確実な保護」のために必要なのは、かかる施策ではない。難 民申請者数の増加を前提にして、適切に審査が行われるよう、難民審査制度の 改善及びその質の向上、それによる正確な難民認定こそがまず実現されるべき である」。 この声明を全面的に支持したいと思います。 ・UNHCR「難民認定基準ハンドブック」  http://www.unhcr.org/jp/wp-content/uploads/sites/34/protect/HB_web.pdf ・法務省:難民認定制度の適正化のための更なる運用の見直しについて (18/1/12)  http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri03_00555.html ・法務省発表「難民認定制度の適正化のための更なる運用の見直し」に対する 声明(18/1/12 全国難民弁護団連絡会議 pdf)  http://www.jlnr.jp/statements/2018/jlnr_statement_20180112_j_final.pdf 【報道】(すべて18/1/12) ・法務省:難民申請を厳格化 就労目的を抑制、審査迅速に - 毎日新聞  https://mainichi.jp/articles/20180112/k00/00e/040/247000c ・法務省、難民申請後6カ月での就労許可を廃止 在留の制限強化 | ロイター  https://jp.reuters.com/article/japan-immigrants-idJPKBN1F10MC?il=0 ・難民認定の運用を厳格化し手続き長期化を改善へ 法務省 | NHKニュース  https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180112/k10011286201000.html ・RAFIQ 2018年1月 法務省難民認定制度 運用厳格化について  http://rafiq.jp/date/2018/1801seido_unyou.html 5.==========================  今までの活動報告 =========================== 【活動報告】 ・12/16 「GLORRYゼミ(難民問題研究会)ワークショップ(なんみんハウス) ・12/16 出前講座 国際地域看護研究会 ・12/19 難民カフェ(/大阪市内) ・12/29 特別講座 同志社大学大学院生 ・1/6 「GLORRYゼミ(難民問題研究会)ワークショップ(なんみんハウス) ・1/9 RAFIQ大阪入管面会 ・1/13 難民初級講座「難民についてもっと知りたい」(なんみんハウス) ・1/13 ボランティア説明会(なんみんハウス) ・1/13 RAFIQ新年会(なんみんハウス) ・1/13〜14 「LUSH×RAFIQ チャリティパーティ」(/大阪市内)   昨年に引き続き、LUSHが18日まで難民支援キャンペーンを行なっています。   13〜14日午後にRAFIQも店内にブースを出して、難民問題と支援について   説明いたしました。この両日のチャリティポットの売上がRAFIQに入りま   す。購入いただいた方、ありがとうございました。 【支援する難民の動向】 ・12/14 高裁まで難民不認定処分取消訴訟を行い、11月30日に敗訴となった  ナイジェリア難民がこの日上告いたしました。 ・12/中旬 大阪入管に収容されていたガーナ難民が大村入管に移送されまし  た。 ・12/下旬 大村入管に移送されいたイラン難民の仮放免が許可。期日につい  ては1月7日現在で無連絡(なんみんハウスのシェルター使用予定)。 【ホームページ更新履歴】(12/11〜1/10)日にちは更新日 RAFIQのホームページのRAFIQ magazineで紹介しきれていない記事等を紹介し ます。 ・12/11 妻子呼び寄せたいが…シリア人の願い 入管審査、高い壁(17/12/8  朝日新聞)  http://www.asahi.com/articles/ASKCQ2VVVKCQOIPE004.html ・12/20 RAFIQ English Page:Updated by "RAFIQ Magazine" December issue    Refugees News http://rafiq.jp/eng/refugees_news.html    RAFIQ Activites http://rafiq.jp/eng/activities2018.html ・12/23 難民の人権や共生に関心を クルド人小学生ら劇披露(17/12/18  東京新聞)  http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201712/CK2017121802000131.html ・12/23 難民認定運用厳格に 法務省、出稼ぎ目的防止へ検討 低賃金の外国 人、企業にも問題(17/12/19 日本経済新聞)  https://www.nikkei.com/article/DGKKZO2478859018122017EA1000/ ・12/27 『日本における無国籍者−類型論的調査』(pdf)(2017年12月 無 国籍研究会 UNHCR)  http://bit.ly/2D2rPkw ・12/29 1/13〜14 LUSH×RAFIQ 難民支援チャリティパーティのお知らせ  http://rafiq.jp/date/2018/1801LUSH_campaign.html ・1/2 ビルマ・ロヒンギャ:12/31までの記事を一挙紹介  http://rafiq.jp/nanmin/rohingya.html ・1/2 『ロヒンギャの子どもに人間の生活を」 館林在住・アウン・ティン さん(17/12/26 東京新聞)  http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/list/201712/CK2017122602000169.html ・1/2 《ニュース最前線》不安抱え共生模索 群馬で暮らすロヒンギャ (17/12/24 上毛新聞)  https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/23481 ・1/8 【シリア情勢】アフガン難民ら2千人戦死 シリアでイラン側の義勇 兵(18/1/7 産経新聞)  http://www.sankei.com/world/news/180107/wor1801070003-n1.html 6.==========================  これからの予定 =========================== ・1/16(火)19:00〜 難民カフェ  場所:朱夏 大阪市北区中崎町1-1-18     http://amanto.jp/groups/shuka/access/  参加費:1500円(軽食と飲み物付き)  主催:ネオ難民カフェネットワーク ・1/25(木) 出前講座 虹の会 ・1/28(日)14:00〜 世界難民の日関西集会第1回実行委員会  場所:なんみんハウス   6月24日(日)に大阪市住まい情報センターにて行うことが決定しました。 ・2/3〜4(土・日)ワン・ワールドフェステバルに出展、プログラム出展   ブース:大阪市北区民センター2F   プログラム:2月4日(日)14:00〜16:00 ワークショップを行います。   「2」をご覧ください。  詳細:http://www.interpeople.or.jp/owf/    ブースのボランティアスタッフ 募集! ・2/10(土)14:00〜 難民初級講座「難民についてもっと知りたい」  場所:なんみんハウス  参加費:1,500円(RAFIQ会員1,300円・学生1,000円)要予約  詳細:http://rafiq.jp/active/nanminkouza.html ・2/10(土)16:00〜 ボランティア説明会  場所:なんみんハウス  対象:初級講座「難民についてもっと知りたい」を受講された方  詳細・予約:http://rafiq.jp/active/nanminkouza.html ・2/13(火)13:00〜 RAFIQ大阪入管面会  集合場所:大阪地下鉄中央線「コスモスクエア駅」改札口付近   ※ 初めて参加される方には、面会の前に、「初級難民講座:入管ってど     んなとこ?」受講していただきます。     参加費:1000円(RAFIQ会員800円・学生500円) ※ 要予約。 当日、身分証明書お忘れなく。  詳細・予約:http://rafiq.jp/active/menkai_iko.html ・2/20(火)19:00〜 難民カフェ  場所:朱夏 大阪市北区中崎町1-1-18     http://amanto.jp/groups/shuka/access/  参加費:1500円(軽食と飲み物付き)  主催:ネオ難民カフェネットワーク ・3/3(土)14:00〜 「GLORRYゼミ(難民問題研究会)ワークショップ 「もし、自分が難民になったら…」国外避難〜入国管理局収容編」(要予約)  場所:なんみんハウス  参加費:500円  定員:8名(会員、難民問題に関心のある一般の方)  内容:   【第1部】母国からの避難    突然母国から逃れなければならなくなった時、あなたは何を持って逃げ    ますか? 避難する過程の疑似体験を通じて、難民になる気持ちを体験    していただきます。   【第2部】入国管理局(日本)での収容    RAFIQが支援している難民も入国管理局での収容を経験しています。    日本ではほとんど知られていない入国管理局での1日を想像していただ    きます。  主催:GLORRY  詳細:http://rafiq.jp/active/GLORRY_seminar.html 【難民の裁判情報】 難民不認定異議申立て(第2次審査)が却下されると、多くの難民申請者はそ の処分取消を求めて提訴します。本人尋問でない限り、数分〜数十分で終わっ てしまいますが、弁護士から報告がありますので、ぜひ支援する立場で傍聴を お願いします。 傍聴することは、その問題に国民が関心を持っていることを表し、裁判所への 圧力にもなります。 ・1/19(木)14:00〜 難民不認定処分取消 第7回裁判  原告:カメルーン難民Jさん  法廷:大阪地裁806号法廷 ・1/30(火)11:00〜 難民不認定処分取消 第3回裁判  原告:ガーナ難民Gさん  法廷:大阪地裁806号法廷 7.==========================  編集後記 =========================== 2018年。今年はどんな年になるのでしょうか。 スポーツの祭典であるオリンピックが今年2月、3月。そして2020年の東京オリ ンピックと続きます。 編集子は子供の頃からスポーツ全般が苦手で運動神経がとても鈍いため、切磋 琢磨してオリンピックに出ようとする若い人たち(とは限らないかもしれませ んが)にはとても尊敬します。 海外でも活躍する彼らは、自ずと国を背負っているのかなと思いますが、競技 や練習に参加したり応援に行ったりすることで、いろいろな国の方々と交流を 楽しめて、いいなと思います。 スポーツに限らず、いろいろな国や地域の人々と交流することは、いろんな理 解や尊重につながり、大きな意味で平和につながっていくと思います。 難民を受け入れることで重要なのは、そういうところからではないかと思いま す。 まず、交流を実践する―そういうことを実感できる年でありますように。 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 ※このメールは「まぐまぐ」を利用して配信しております。 ※登録・解除はこちらでご自身の手でなさってください。 ※ http://www.mag2.com/m/0000157082.html (まぐまぐから) ※ http://rafiq.jp/mag/mag_index.html (RAFIQ HPから) バックナンバー: http://rafiq.jp/mag/mag_index.html RAFIQ Magazine 2018年 1 月号 2017年 1 月 15 日発行 発行:在日難民との共生ネットワーク RAFIQ ホームページ: http://rafiq.jp お問い合わせ:TEL・FAX:06-6335-4440        rafiqtomodati@yahoo.co.jp 発行責任者:Carlan    RAFIQ会員随時募集中! http://rafiq.jp/kaiin.html 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓