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● 2016年10月大阪入管参観報告

2016年10月31日(月) 主催:アムネスティ・インターナショナル日本、人権ネット

 大阪入国管理局参観事前質問への回答

RAFIQからは3名が参加しました。全体では16名の参加でした。
大阪入管の参観は2012年に続いて2回目です。2012年にもRAFIQは参加しています。
事前に情報開示の内容を提出していましたので、参観の後にこの内容についての質疑などがありました。入管の方は各担当の責任者が同席し、丁寧には答えてくれました。回答の内容が昨年1年間のものなので、今年に入ってからの1年以上の長期収容の問題がでできていませんでした。
難民については「統計を取っていない」という返答でした。入管は、「退去強制令書」(送還するためのもの)が出ている「入管法上」施設なので難民は関係ないということのようです。

以下報告です。


大阪入管は6、7、8階が収容区域になっています。6階の「面会待合室」前を通って収容区域に入りました。空港の保安検査に使われるような金属探知機を通過する際にベルトの金具が反応しました。アムネスティの担当者は刑務所参観、入管参観を通じて金属探知機は初めてと言っていました。
西日本ではありませんでしたが、面会の時もこの金属探知機を通ります。

「面会室」を内側からみました。5つの一般面会室のほかに弁護士面会室、領事面会室が各一つあるとのこと。
「医務室」にはベッド脇に心電計、エコー(超音波診断装置)が置いてありました。レントゲンもありました。技師はいるのか聞きましたが医者ができるという事でした。この辺りの廊下からは外部の美しい海岸の景色を見ることができました。
他の窓は、3分の2がすりガラス上部だけが透明なガラスで空しか見えません。
西日本では、全部がすりガラスだったので、透明にするように要望を出し続けていたのを思い出しました。ここでも、季節を感じる事も出来ずに1年以上も収容されている方がいます。

8階Dブロックの「居住区域」に入ることができました。ここの隣のブロックはは女性ブロックです。
6人部屋は2段ベッドが3つ入っていて、端にトイレと洗面所があります。テーブルの上に電気ポットが置いてあります。各部屋のテレビは地デジチャンネルのみで、消灯時間まで観ることができます。宗教的な理由での部屋割りはしないとのこと。
午前中2時間と午後3時間の解放処遇中には居室から出て、共用スペース(シャワー室、洗濯室、電話機、自動販売機、運動場)に自由に出ることができます。シャワーブースの奥行きはものすごく浅くて、40センチくらいしかないようでした。
少し広くなったところに飲み物の自動販売機があり、その隣の細長い台に電話機が4台並んで置かれていて、電話機同士の間には30センチくらいの衝立がありました。この空間を見渡せるように「見張り室」が接していました。
屋上の「運動場」はL字型をしていて、1辺の長さが15メートルくらい。1辺に沿って角をクッションで覆ったベンチが置いてあります。窓の上の方からだけ外を見ることができました。午前と午後で男女別に分けて使用するとのこと。
以上で収容施設内の見学を終わり、会議室に戻りました。

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● 2016年10月大阪入国管理局参観事前質問への回答

 公益社団法人 アムネスティ・インターナショナル日本 提供
(注:本質問事項は原則として大阪入管収容場における昨年1年間(2015年)の状況を対象としています。)
水色のマスが大阪入管からの回答。

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1.収容の状況について

(1)現在の被収容者数を男女別、国籍別に教えてください。
  10月31日0時現在で82人(男67人、女15人)
19カ国(ベトナム16人、中国12人、フィリピン10人)
(2)平均収容日数、昨年末日時点の収容期間が6ケ月以上の収容者数及び最長収容日数を教えてください。
  平均収容日数;51.6日
昨年末日時点で収容期間が6ケ月以上の収容者数;19人
最長収容日数;1052日
(3)月別仮放免者の数、及び難民申請中の仮放免者の平均収容月数を教えてください。
  月別仮放免者の数;
1月6人、
2月13人、
3月21人、
4月13人、
5月11人、
6月16人、
7月9人、
8月10人、
9月14人、
10月15人、
11月10人、
12月16人となっている。
難民申請中の仮放免者の平均収容月数は統計を取っていない。
(4)部門別正規職員数、及び医師と看護師の数及び勤務体制について教えてください。
  H28年の当局管内職員数は671人(うち処遇部門28人)、常勤医はいないが1名の嘱託医が週二回(火曜日と金曜日)の午前中2時間(9:30−11:30)診療にあたっている。そのほかに看護師1名が土日祝日を除く毎日9時から17時まで勤務している。
(5−1)内科医医師による診察を申し込んだ数、受診した数、及び外部の医療機関に移送した数は何件でしたか。
  診察申し出件数;239件、診療件数;169件、外部診療;49件
(5−2)臨床心理士によるカウンセリングに申し込んだ数、受診した数、精神科につなげた数を教えてください。
  臨床心理士によるカウンセリングは実施していない。
(5−3)精神科医師による診療は行われていますか。行われているなら月何回ですか。
  精神科医師による診療は行っていない。
(5−4)また医師による診察を申し込んだにもかかわらず不許可にした数、およびその理由を教えてください。
  不許可にした数;70件。理由は、緊急性が認められない(医療従事者のアドバイスをもとに所長が判断)、常備薬で対応し経過を観察する、具体的な症状の訴えがなく、また収内での生活状況から必要性が認められないというもの。
申し出があると、職員が症状や状態を聞いて看護師、医師に相談して、そのアドバイスを受けて、診察を認めるかどうかは所長が判断する。常備薬で対応し経過を観察する場合の常備薬は(医師の診察はしないが)医師のアドバイスを受けて職員が渡す。
(6)過去5年間、1年毎における自傷行為の件数、及び自殺件数を教えてください。
  自殺件数はいずれの年もない。
自傷件数はH23年は記録がない。
H24年1件、
H25年0件、
H26年0件、
H27年2件
(7)被収容者が3日以上拒食をした件数を教えてください。
  なし
(8)大村入国管理センターに移送された被収容者の月別人数、移送された被収容者の平均収容月数を教えてください。
  1月0人、
2月6人、
3月1人、
4月0人、
5月2人、
6月1人、
7月0人、
8月2人、
9月2人、
10月0人、
11月0人、
12月8人
合計;22人
平均収容月数;7.5ケ月

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2. 処遇について


(1)被収容者処遇規則第18条(以下、「規則」という。)に基づく隔離処分は、同条各号および本文前段、第2項において、それぞれ何件ありましたか。
   ア 逃走、暴行、器物損壊その他刑罰法令に触れる行為(第18条1項1号)
   イ 職員の職務執行に反抗し、又はこれを妨害した(第18条1項2号)
   ウ 自殺又は自損(第18条1項3号)
   工 上記を企て、通謀し、あおり、そそのかし若しくは援助した(第18条1項本文前段)
   オ 上記において、所長等の命令を受けるいとまがなかった(第18条2項)
  ア 20件
イ 4件
ウ 2件
エ 0件
オ 23件
(2)規則第2条に基づき、被収容者の生活様式の尊重をし、第2条の2に基づく意見聴収を行いましたか。また、聴収の回数を教えてください。
  86件
(3)規則第41条に基づく被収容者の処遇に関する申し出や請求の件数および内容について教えてください。
  申し出件数;3979件、
内訳は
事件手続き(違反調査、違反審査、仮放免担当との面接、難民申請)82件、
処遇(物品給与、貸与品の交換、収内生活にかかる広範囲な申し出)1269件、
その他(航空券購入、時間外電話使用、荷物整理)2628件。
(4)規則第41条の2に基づく被収容者から収容に関する不服の申し出の件数および内容について教えてください。
  不服の申し出の件数;4件。内容は被収容者の申し出に対する処置を不服とするもの。
(5)規則第41条の3に基づき、被収容者が不服の申し出の判定に不服があり、異議を申し出た件数および内容について教えてください。
  異議を申し出た件数;3件。内容は被収容者の申し出に対する措置を不服とするもの。
(6)規則第41条関連の申し出、請求、不服の申し出、異議の申し出についての制度内容を、被収容者にどのように告知していますか。
  入所手続きにおいて説明するとともに、申し出があった際に改めて詳しく説明している。各居室に手続きの案内文を掲示している。不服の申し出にかかる判決結果を通知する際に交付する判定書きに異議を申し出ることができることが記載されている。このほか、通知を担当する職員が口頭でも改めて説明を行っている。

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3.戒具の使用について

(1)規則第19条に基づく戒具の使用は、下記においてそれぞれ何件ありましたか。また、その使用は必要最小限度の範囲内であるか所長等は確認をしましたか。
  ア 逃走のおそれがあり、防止方法がない(第19条1項1号)
  イ 自己または他人に危害を加え、防止方法がない(第19条1項2号)
  ウ 収容所等の設備、器具その他の物を損壊(第19条1項3号)
  戒具は原則として所長等の命令を受けて使用することと規定されているが、命令を受ける暇がなく、入国警備官が戒具を使用した時には速やかに所長等に報告することと定められており、所長等はこの報告を待って確認している。
ア 0件
イ 2件 *事後報告
ウ 0件
(2)外部医療機関護送時に戒具(手錠・腰縄)を使用した件数は何件ですか。そのうち、医師等による診察時にも戒具を使用した件数は何件ですか。これらの統計を取っていない場合には、それぞれ約何割に戒具を使用しましたか。また、診察時にも戒具を使用した場合の判断基準について教えてください。
  外部医療機関護送時に戒具(手錠・腰縄)を使用した件数;統計資料はない。
診察時には、病状等を考慮して、医師の診察の妨げとならないように十分に配慮して、状況に応じて戒具を外している。
(3)外部医療機関護送時に戒具を人目につかないようにする措置を取られていますか。また、戒具を装着している被収容者の診察を医師が拒否したことはありますか。
  事前に医療機関に当方の事情を説明し、一般の診療と時間をずらすなどしている。手錠を装着する場合にも上着などで覆うなどしてできるかぎり人目につかないように配慮している。救急室を使用するなど、一般の人と一緒にならないように配慮している。事前に当方の事情を説明して、(診察を断られることもあるが)手錠をしていても診察してもらえることを確認して行っているので、現場で断られることはない。
(4−1)外部医療機関移送時は「被収容者処遇規則」では無く、「違反調査及び令書執行規定」が適用されているとのことですが、外部医療機関護送時に戒具を使用されることに対して、被収容者からの苦情は何回ありましたか。
  統計資料はない。被収容者の中には手錠に不満を申し立てる人もいたが、ルールを説明(手錠をしないと病院に行けないし、ルールになっているから、と説明)し、最終的には納得してもらっている。
(4−2)今、戒具現物の公開をしてもらえないか。
  戒具としては金属手錠のほかに革手錠(第二種手錠)の2種類と捕縄が法令に基づいて使えるものとしてある。事前に了解をとっていないので、今回は現物公開できない。次回参観時に、事前に要望を出してもらえれば、検討する。

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4.大阪入国管理局管轄の難民認定等状況について

(1)下記にあたる人数を教えてください。
  ア 難民認定申請者総数、そのうち上位5カ国の出身国別数、及び仮滞在者の数難民認定申請者及び仮滞在者のうち、それぞれ、女性の数、男性の数、LGBTの人の数、18歳以下の数
  イ 難民申請一次認定者数、人道的配慮を理由に在留を認めた者の数
  ウ 難民申請一次不認定者のうち、異議申し立てをした者の総数、上位5カ国の出身国別数
  エ 異議申し立てをした者のうち、認定者数、棄却/却下者数、人道的配慮を理由に在留を認めた者の数、異議申し立てを取り下げた者の数と、それぞれ上位5カ国の出身国別数
  オ 貴局管轄において退去強制処分を受けた被収容者数、仮放免申請の件数及びそれを不許可にした件数、仮放免処分を受けた件数
  カ 関西空港支局における、一次庇護上陸許可申請数、同許可数、難民認定申請数、空港支局の平均収容日数。
  ア 収容中に難民認定申請した総数は22人
 (イラン6人、ベトナム5人、中国3人、トルコ2人、フィリピン2人、ナイジェリア2人)。
 仮滞在許可は0件
 男性21人、女性1人、
 LGBT数は集計していない。18歳以下はいない。
イ どちらも0人
ウ 異議申し立てをした者の総数;11人
 (イラン4人、ナイジェリア2人、韓国1人、スリランカ1人、中国1人、トルコ1人、ベトナム1人)
エ 認定者数;0、
 棄却/却下者数;1(スリランカ)、
 人道的配慮を理由に在留を認めた者の数;0、
 異議申し立てを取り下げた者の数;1(韓国)
オ 退去強制令書発布件数;400人、
 仮放免申請の件数;延べ287人、
 不許可にした件数;延べ125人、
 仮放免処分を受けた件数;154人
カ 一次庇護上陸許可申請数;11件、
 同許可数;0件、
 難民認定申請数;0件、
 空港支局の平均収容日数;1.2日
(2)貴局管轄において、仮放免申請の許可・不許可処分にかかる平均日数、及び仮放免が許可された者の平均収容日数を教えてください。
  仮放免申請の許可・不許可処分にかかる平均日数は統計を取っていないが、およそ1ケ月程度で処分結果を出すようにしている。仮放免が許可された者の平均収容日数は統計を取っていない。(統計数字を出すには、被収容者1人ずつを追って調べなくてはならないので、大変な作業となるため。)

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5.入国者収容所等視察委員会の意見等について

(1)平成27年3月13日に視察委員会から、「収容後、初めて診療を希望する被収容者に対しては、医師による診療を実施するとともに、再診を希望する場合には、職員による予後観察を行いつつも、適宜、医師による診療を行っていただきたい。なお、医師、看護師が不在の場合における外部診療実施の判断は、被収容者の申出をできるだけ尊重して行っていただきたい。そうすることで、事後の説明責任が果たせる。」との意見が出され、それに対して貴局から、同4月30日に「被収容者に対する診療については、初診・再診にかかわらず、医師が必要ないと判断した場合を除き、医師の診療を受けさせている。また、医師、看護師が不在の場合においては、本人からの申出の如何にかかわらず、必要性・緊急性を考慮して外部病院で受診をさせており、今後も、ご意見の趣旨を踏まえ、適切な診療の実施に努めたい。」と報告されています。被収容者からの診療に関する不満件数はこの報告の前後でどれだけ減少しましたでしょうか。
  診療に対する不満の統計を取っていないので、答えられないが、必要に応じて適切に実施している。
(2)同じく、「個人情報開示を希望する被収容者に対しては、申請様式が日本語表記のみであることから、その記載内容の説明時及び作成時における通訳の使用、あるいは翻訳文の作成などについて、必要に応じて配慮願いたい。」との意見が出され、それに対して貴局から、「個人情報開示請求の申請については、委員会からの意見を受けて、日本語を解さない被収容者に対して通訳人を使用することとした。また、申請用紙については、説明文の翻訳について検討したい。」と報告されています。説明文の翻訳はどのように進展していますでしょうか。
  視察委員会からこの意見が出された後、英語、韓国語、ペルシャ語、中国語、スペイン語に翻訳をした。この翻訳文を他の入管が使用しているかは不明。インターネットからは翻訳文は引き出せないと思う。
(3)同じく、「面会実施日について、遠方から訪問する家族や友人などの負担を考慮して、隔週、月一度などの頻度からでも良いので週末の実施について検討していただきたい。」との意見が出され、それに対して貴局から「休日等官執時間外の面会実施については、勤務員の確保はもとより、庁舎の安全管理の点で問題があることなどから、実施は困難である。」と報告されています。この報告に対して視察委員会の反応はどのようなものでしたでしょうか。
  視察委員会における議論の内容についての回答は差し控える。
(4)同じく、「官給食について不満がある被収容者が多いので、予算上対応可能な範囲でメニューの多様化など、不満解消に努めていただきたい。」との意見が出され、それに対して貴局から「官給食については、これまでも被収容者の健康や宗教に対する配慮のみならず、被収容者の意見を尊重し、委託業者と協議してメニューの多様化など契約の範囲内で可能な対応をしてきたところであり、今後も引き続き不満解消に努めることとしたい。」と報告されています。官給食についての不満件数はこの報告の前後でどれだけ減少しましたでしょうか。
  不満に特化した集計をしていないので、統計資料がない。官給食に対する不満があれば、業者とも相談し、改善についてその都度できる限り対応している。
(5)同じく、「複数の被収容者から施設が狭くて、圧迫感があり、収容が長期化することで耐えがたいストレスとなるとの意見があった。長期収容に対応した施設への移収を含め、ストレスの軽減に努めていただきたい。」との意見が出され、それに対して貴局から「収容居室については、全国で同様の面積規模で設置しており、大阪入国管理局の収容場が他所と比較して狭いわけではない。また、毎日、戸外運動の機会を確保するのみならず、運動用具や娯楽用具も貸与し、日中は居室扉も開放して収容区域内を自由に行き来できるようにするなどして、被収容者の健康維持とストレスの軽減に努めているところであるが、ご意見を踏まえ、更なる解決を図るためにも、長期収容に対応した入国管理センターへの移収を含め、当局における長期収容の解消に努めたい。」と報告されています。その後、具体的にはどのような改善措置を講じられましたでしょうか。また、長期収容についての不満件数はこの報告の前後でどれだけ減少しましたでしょうか。
  不満件数の統計資料はない。ストレス軽減のために、毎日18時から20:50まで電話ができるようにした。電話器を居室内に持ち込んで使用させている。長期収容者を中心に、適宜大村センターに移送している。(東日本センターよりも大村センターへの移送の方が多い。)
(6)視察委員会からの貴局への意見並びにそれに対する貴局からの報告内容は被収容者にはどのように告知していますか。
  制度上求められていないので告知はしていない。これらの情報は法務省ホームページ上で公開されているので、被収容者は面会などで確認することは可能と考える。

以上

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