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● 法務省発表 平成23年難民認定者数等について


法務省は2月24日、2011年の難民認定数等について発表しました。

難民条約に加盟して昨年で30年になり、30年間で約1万人以上の方が難民申請していますが、認定されたのはわずか約600人です。
2008年からは、毎年1000人以上が難民申請してます。2008年からでも最低の認定数です。
マスコミの報道も申請者が増えていることのみ扱っており、「少ない認定数」についての、説明はありませんでした。
「人道支援」ができる国に変えていくのは市民の力にかかっていると感じています。

 平成23年における難民認定者数等について(法務省)

★ 過去最高の難民申請数、最低の難民認定数

難民申請数は1867人で過去最高です。
3月の震災や原発事故、不況の中で申請者が減るかと思っていましたが、逆に増えています。このうち29%の540人が「再申請者」というのも申請数が増えた原因と思います。

難民審査数2119人中、認定数は21人ですが、異議申し立てで認定された方が14人いるので、難民審査官が認定した人はわずかに7人なります。ほとんど認定されず「難民鎖国」はひどくなっています。この7人の中には裁判で勝った方も含まれているのでもっと少ない認定者になり、認定率は過去最低の0.3%! です(欧米では約20〜50%が多い)。
1次審査が6か月以内に短縮されたことを発表していましたが、審査基準が「あきらかな国からの迫害」以外は、短期間の間に不認定になっています。
私たちの支援しているスリランカ難民は申請数が第3位と多いにもかかわらず、ほとんど認定されていません。政情不安で国家の形態も不安定なアフリカ各国の難民も同様です。

★ 長引く2次審査(異議申し立て)、増え続ける不認定

異議申し立て者が昨年の2倍の1719人になっています。
認定者がわずか7人では、異議申し立てをせざるを得ず、その結果参与員の審議数が2倍の880人になっていますが、このペースですと、2012年の異議申し立ての処理をするのに2年はかかってしまいます。
1次審査は短縮されても2次審査で2年もかかってしまうのでは、この期間難民たちはどのように生活していったらよいのでしょうか?

異議申し立てをしても「認定」された人はわずか14人です。
それでも「難民」として保護を求めている人たちは、やむなく「再申請」をしているのではないでしょうか?

★ UNHCRが規定する難民認定ガイドラインに沿って、新たな難民認定制度を

難民認定制度の運用にあたっては「UNHCR等との連携を強化し」と始めて書かれていました。「連携の強化」については歓迎しますが、今年の結果の中に「連携の強化」が生かされたのでしょうか?
人権先進国が活用しているUNHCRが発行している「難民認定基準ハンドブック」(難民認定のガイドライン)が生かされることを切に願います。

増えていく難民申請者や異議申し立て者を考えると、30年経った「日本の難民認定制度」を見直すときにではないでしょうか?

RAFIQのような小さなNGOでは、増えていく難民を支えきれていません。
どこの支援もない本当の「難民」たちが、“人間”として生きていけるような支援の輪も広げていかなければと思っています。

 2012年2月28日
 RAFIQ(在日難民との共生ネットワーク)

【参考WEB】
 ・難民認定審査の処理期間に係る目標の設定と公表について (法務省 2010/7/16)

 ・ 難民認定基準ハンドブック ― 難民の地位の認定の基準及び手続に関する手引き ―
  (UNHCR駐日事務所  PDFファイル)

 ・難民認定法の改正に向けて 難民認定制度の改革に向けて (RAFIQ)

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