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● 仮放免者の現状と政策に関する質問主意書と回答


RAFIQでは、昨年2012年の難民認定数と難民申請中の子どもと女性の問題について、国会議員の辻元清美氏を通して6月24日に「仮放免許可を受けた者の現状と政策に関する質問書主意書」を提出いたしました。
7月2日に回答がありましたのでご報告したします。

現在、我が国では、仮放免者の数は2500人を超えていると推測されます。その中には難民としての保護を希望している者が多数存在していると思われます。
また、そうした仮放免者の中には、庇護を希望している親子も含まれています。
難民保護という国際社会の要請、「包括的な庇護制度の確立、第三国定住プログラムの更なる充実に向けて邁進する」との2011年の国会決議、「国連の人権関係」の勧告に応えるためには、まず、難民認定申請を行う者、そして仮放免という「非正規な移民資格」にある人々の実相に迫ることが必要だと思っています。

特に社会的弱者である子どもと女性については、どのように過ごしているのか?
欧州では、貧困の中で売春が強いられているという報道もあります。
昨年の入管法改定後、小学校入学を拒否された子どもたちがいることも報道されています。

 ・ 2013年6月24日提出「仮放免許可を受けた者の現状と政策に関する質問書主意書」 (pdf)
 ・ 2013年7月2日 政府回答書 (pdf)

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● 仮放免者の現状と政策に関する質問主意書 回答と分析


★ 質問主意書 質問事項
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★ 回答と分析

一、難民認定者について。
1 平成二四年に認定された五人のうち、難民不認定の取り消しを受けた裁判で勝訴した者は何人か。
 ⇒回答 平成二十四年に難民認定申請により難民の認定を受けた者(難民の認定をしない処分に係る異議申立てに対する決定により難民の認定を受けた者を除く。以下同じ。) 五人のうち、難民不認定処分取消訴訟において難民の認定をしない処分を取り消す旨の判決を受け、当該判決が確定した結果、難民の認定を受けた者は、三人である
 ⇒評価 公式に、3人が裁判で覆ったことを法務省に認めさせた。


一、難民認定者について。
2 平成二四年に認定された五人のうち、二回目以降の申請で難民認定を受けた者は何人か。
 ⇒回答 平成二十四年に難民認定申請により難民の認定を受けた者五人のうち、二回目以降の申請により難民の認定を受けた者は、一人である
 ⇒評価 つまり、難民認定のうち5人のうち、4件は当初の法務省の認定が間違っていたということであろう(訴訟で勝った)。入管の5人の認定が正しいという前提その正答率はなんと20%。再申請には、申請する側よりも審査する側に問題があることを示している。


二、難民の認定をしない処分に対する異議申立てに理由があると認められ、難民認定を受けた者について。
平成二四年に認定された一三人のうち、二回目以降の異議申立てで難民認定を受けた者は何人か。
 ⇒回答 平成二十四年に異議申立て(難民の認定をしない処分に係る異議申立てをいう。以下同じ。) に対する決定により難民の認定を受けた者十三人のうち、二回目以降の異議申立てに対する決定により難民の認定を受けた者は、二人である
 ⇒評価 わずか13人のうち2人までが、最初の異議申し立てに対する決定が覆った。同じ参与員チームが下した決定なのか、それとも別のケースなのか。まずこうしたケースが存在することを周知すべきであり、どのような経過でそのようになったか、入管の見解を求める必要がある。


三、難民と認定されなかったものの、人道上の配慮を理由に在留を認められたものについて。
平成二四年に「その他の庇護」を付与された一一二人の内、二回目以降の難民認定申請または異議申立てで「その他の庇護」を付与された者は何人か。
 ⇒回答 平成二十四年に、難民の認定をしない処分を行ったが、人道上の配慮を理由に在留を認めた者百十二人のうち、二回目以降の難民認定申請又は異議申立ての際に在留を認めた者は、二十九人である
 ⇒評価 2回目の難民申請で人道配慮を受けたのは26%。2回目の難民申請は乱用とはいえない。また、入管自身の判断だけでも、正答率は75%である。


四、平成二四年に「その他の庇護」を付与された者一一二人のうち、付与された時点で、日本人または永住資格のある外国人の配偶者となっていた者は何人か。
 ⇒回答 平成二十四年に、難民の認定をしない処分を行ったが、人道上の配慮を理由に在留を認めた者百十二人のうち、その時点で、日本人又は永住者の在留資格をもって在留する者若しくは特別永住者の配偶者となっていることが判明していた者は、十五人である。
 ⇒評価 予想外に少ない。さらに分析する必要がある。


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五、平成二四年に行なわれた難民認定申請の処理数二一九八件のうち、男性の数、女性の数はそれぞれいくらであったか。
 平成二十四年に処理された難民認定申請二千百九十八件のうち、男性によるものは千八百七十件、女性によるものは三百二十八件である。
 ⇒評価 これまで女性の数を公表してこなかった。15%が女性申請者で、総数は328人。入管は稼働目的であるとしているが、実際、女性が稼働目的で日本に残るだろうか。多くはミャンマーからの難民と思われるが、アフリカからの女性もいるはず。もっと女性難民のあり方、生活に焦点を当てる必要がある


六、難民の認定をしない処分に対して、平成二四年に行なわれた異議申立ての処理数九九六件のうち、男性の数、女性の数はそれぞれいくらであったか。
 平成二十四年に処理された異議申立て九百九十六件のうち、男性によるものは七百九十件、女性によるものは二百六件である。
 ⇒評価 女性は20%。入管は稼働目的であるとしているが、実際、女性が稼働目的で日本に残るだろうか。多くはミャンマーからの難民と思われるが、アフリカからの女性もいるはず。もっと女性難民のあり方、生活に焦点を当てる必要がある


七、平成二四年に難民認定申請を行なった二五四五人のうち、正規在留資格をもっていた一七七七人について、難民認定申請時にどのような正規在留資格を有していたか、その内訳と人数を明らかにされたい。
 ⇒回答 平成二十四年に難民認定申請を行った者延べ二千五百四十五人のうち、当該申請時に適法に本邦に在留その在留資格等の内訳をお示しすると、
 公用の在留資格をもって在留する者が十一人、
 投資・経営の在留資格をもって在留する者が二人、
 教育の在留資格をもって在留していた者が一人、
 技術の在留資格をもって在留する者が六人、
 人文知識・国際業務の在留資格をもって在留する者が二十一人、
 興行の在留資格をもって在留する者が六人、
 技能の在留資格をもって在留する者が四十三人、
 技能実習の在留資格をもって在留する者が四十三人、
 短期滞在の在留資格をもって在留する者が千六十四人

 留学の在留資格をもって在留する者が百二人、
 研修の在留資格をもって在留する者が六人、
 家族滞在の在留資格をもって在留する者が五十二人、
 特定活動の在留資格をもって在留する者が三百八十六人

 日本人の配偶者等の在留資格をもって在留する者が四人、
 永住者の配偶者等の在留資格をもって在留する者が二人、
 寄港地上陸の許可を受けていた者が一人、
 乗員上陸の許可を受けていた者が二人、
 緊急上陸の許可を受けていた者が一人、
 出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第二十二条の二第一項の規定に基づき在留していた者が二十四人である。
 ⇒評価 圧倒的多数が、短期滞在である。また、特定活動は、「特別滞在」を認められた人たちであり、入管は、不認定になれば、短期滞在の更新はしないからそのまま日本に残留すれば、在留期間を徒過し退去手続きに付せられる。こうした人々が進んで難民申請するということは、難民申請制度の存在が多く知れ渡りつつあるということともに、例え、現在の極小の認定数であることから考えれば、難民申請すること自体は、収容という事態が将来に待ち受けていても、自ら進んで入管に自分の存在を管理することに積極的に同意しているのであるから、不認定になるとしても、誠意の表れと見るべし。


八、平成二四年の異議申立者一七三八人のうち、異議申立て時に正規在留資格を有していたものは何人いるか。また、どのような正規在留資格を有していたか、その内訳と人数を明らかにされたい。
 ⇒回答 平成二十四年に異議申立てを行った者千七百三十八人のうち、異議申立て時に適法に本邦に在留していた者は、千百三十一人であり、その在留資格等の内訳をお示しすると、
 人文知識・国際業務の在留資格をもって在留する者が一人、
 留学の在留資格をもって在留する者が二人、
 特定活動の在留資格をもって在留する者が千百二十八人
である。
 ⇒評価 この数字から、一次審査で「短期滞在」在留資格のあった人たちは短期滞在でなくなり、退去手続きにのり、収容されていることが分かる。上記のうち、各種資格のうち圧倒的多数が短期滞在であることからすると、1738−1131=607人が短期滞在者であり、違反手続きが始まり、収容されていると思われる。


九、平成二四年に行なわれた難民認定申請処理数二一九八件について、処分決定時における在留資格はどのようなものであったか。また同じく異議申立て処理件数九九六件の処分決定時における在留資格はどのようなものであったか。種類と人数を明らかにされたい。
 ⇒回答 お尋ねのような形での統計を取っておらず、お答えすることは困難である。


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一〇、平成二四年一二月三一日時点で仮放免を許可されている者について。
1 上記のうち「生年月日が一九九四年一月一日以降である者」について、「収容令書にもとづく仮放免」「退去令書にもとづく仮放免」「難民申請に付随する仮滞在許可」「収容令書にもとづく収容」「退去令書にもとづく収容」に該当するそれぞれの数字を明らかにされたい。
 ⇒回答 お尋ねのうち、退去強制令書による収容中に仮放免された者は、二百九十八人である。
収容令書による収容中に仮放免された者及び難民認定申請をして仮滞在の許可を受けた者については、お尋ねのような形での統計を取っておらず、お答えすることは困難である。
お尋ねのうち、「収容令書にもとづく収容」及び「退去令書にもとづく収容」については、その意味するところが明らかでないため、お答えすることは困難である。
 ⇒評価 子どもの仮放免者を数を、技術的な理由で回答していない。仮放免中であり、入管の管理下においている在留資格のない未成年の子どもの数を入管が把握していない事は問題である


一〇、平成二四年一二月三一日時点で仮放免を許可されている者について。
2 上記のうち、「生年月日が二〇〇七年四月二日以降である者」について、「収容令書にもとづく仮放免」「退去令書にもとづく仮放免」「難民申請に付随する仮滞在許可」「収容令書にもとづく収容」「退去令書にもとづく収容」に該当するそれぞれの数字を明らかにされたい。
 ⇒回答 お尋ねのうち、退去強制令書による収容中に仮放免された者は、百二十五人である。
収容令書による収容中に仮放免された者及び難民認定申請をして仮滞在の許可を受けた者については、お尋ねのような形での統計を取っておらず、お答えすることは困難である。
お尋ねのうち、「収容令書にもとづく収容」及び「退去令書にもとづく収容」については、その意味するところが明らかでないため、お答えすることは困難である。
 ⇒評価 子どもの仮放免者を数を、技術的な理由で回答していない。仮放免中であり、入管の管理下においている在留資格のない未成年の子どもの数を入管が把握していない事は問題である


一一、上記の「生年月日が一九九四年一月一日以降である者」のうち、両親または一方の親が過去に難民認定申請をしている者は何名いるか。
 ⇒回答 お尋ねのような形での統計を取っておらず、お答えすることは困難である。
 ⇒評価 子どもの仮放免者を数を、技術的な理由で回答していない。仮放免中であり、入管の管理下においている在留資格のない未成年の子どもの数を入管が把握していない事は問題である。


一二、平成二四年一二月三一日時点で仮放免を許可されている者のうち、女性と男性はそれぞれ何名であるか。
 ⇒回答 お尋ねのうち、退去強制令書による収容中に仮放免された者については、男性が千九百十七人、女性が七百二十八人である。
収容令書による収容中に仮放免された者については、お尋ねのような形での統計を取っておらず、お答えすることは困難である。
 ⇒評価 2645人が収容経験のある仮放免者。全仮放免者からこの数を引けばおそらく子どもの数が出る。おそらく300人程度か。


一三、右記で確認してきた通り、法務省が毎年公表する難民等の庇護に関する情報については、子どもや女性など特に脆弱な立場に置かれていると懸念される人々の実相が客観的にわかるよう、公表内容を見直すべきであると考えるが、政府の認識を明らかにされたい。
 ⇒回答 難民認定手続に関する情報に限らず、出入国の管理に関する情報についても、国民のニーズに応える公表の方法を引き続き検討してまいりたい


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