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● 法務省の難民調査のための証拠収集 (2006年9月)


9月初旬、郡和子衆議院議員より、法務省への難民調査のための証拠収集についての質問と回答を資料として提供していただきました。

※ 青字が法務省の回答です。

一.難民認定室が、難民調査および難民認定にかかわる訴訟事件において2003年度、2004度年度、2005年度の過去3年間で外部の翻訳会社に外注した翻訳案件のうち、申請者が提出した書類以外のものに関し、以下の項目について回答されたい。
(1)国名
(2)文書の種類(例・米国人権慣行国務省報告、宗教の自由に関する報告、英国内務省報告など)と発行年
(3)全訳か抄訳か
(4)外注翻訳単価と外注翻訳料金総額
一の(1)から(4)までについて
 お尋ねの翻訳に係る文書につき国名等、文書の名称、その発行年、全訳又は抄訳の別、翻訳された和文四百字当たりの翻訳料の金額、翻訳料の総額は、次のとおりである。

1. 北朝鮮、米国国務省報告、2002年、全訳、3000円 22万9950円
2. 北朝鮮、英国内務省報告、2002年、全訳、3000円 7万4025円
3. 北朝鮮、国際連合国際人権文書、2002年、全訳、3000円、10万7000円
4. 北朝鮮、ライトネット報告書、2003年、全訳、3000円、21万8925円
5. イラン、米国人権慣行国務省報告、2003年、全訳、3000円、21万1680円
6. ミャンマー、在京ミャンマー大使館発行リーフレット、不明、全訳、8000円、2万1000円
7. ミャンマー、米国国務省報告、2003年、全訳、2500円、24万9375円
8. トルコ、英国内務省報告、2004年、全訳、2500円、84万円
9. カメルーン、デンマーク入管当局作成資料、2001年、全訳、2000円、33万2955円
10. マレーシア、UNHCR国別活動計画、2005年、全訳、2500円、4万7250円
11. バングラデシュ、英国内務省報告、2005年、全訳、2200円、60万600円
12. パキスタン、英国内務省報告、2005年、全訳、2000円、67万2000円
13. イラン、英国内務省報告、2005年、全訳、2000円、81万9000円
(5)これらのうち、参与員の依頼にもとづいて翻訳したものはどれか
 お尋ねのものはない。
(6)これらのうち、UNHCRから提供を受けて翻訳したものはどれか
 お尋ねのものはない。
(7)これらのうち、訴訟上の必要から新たに翻訳したものはどれか
 お尋ねのものはない。
二.参与員の勤務について
(1)参与員の報酬月額
 難民審査参与員の報酬については、口頭意見陳述、審尋等への一回の出席につき、平成17年5月から平成17年11月までの間は1万9,700円であり、平成十七年十二月以降は1万9,600円である。
(2)昨年の改正入管法施行後、2006年5月末までに参与員の前で開かれた意見陳述の件数
 出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律(平成16年法律第73号)が施行された平成17年5月16日から平成18年5月31日までの間に難民審査参与員が出席して開催された口頭意見陳述及び審尋の回数は、103回である。
(3)参与員が出席を義務付けられている定例の会議、研修会の有無。かかる研修会、会議が存在する場合は、その会議・研修会の名称、趣旨、拘束時間、頻度を明らかにされたい。
(回答なし)
三.以上を踏まえ、法務省は、参与員に対し十分な出身国情報を提供していると考えておられるか、また参与員が専門性を確保する知見を得る機会を提供していると考えておられるか、明らかにされたい。
 難民審査参与員は、出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第六十一条の二の十の規定に基づき、人格が高潔であって、難民の認定をしない処分又は難民の認定の取消しに係る異義申立てに関し公正な判断をすることができ、かつ、法律又は国際情勢に関する学識経験を有する者のうちから法務大臣が任命することとされており、具体的には地域情勢や国際問題に精通している元外交官、国際機関や報道機関等に勤務した経験がある者等が任命されている。
 法務省においては、このような難民審査参与員に対して、十分な情報を提供し、より専門性を高める機会を提供するよう努めており、難民審査参与員に各種資料を随時配付するとともに、事案を検討する際に、難民審査参与員が互いに知識や情報を交換したり、国際連合難民高等弁務官事務所の職員や難民認定の申請者の出身国で生活した経験のある特定非営利活動法人の関係者等から様々な情報の提供を受けるなどの機会を設けている。
問1 答弁書「三について」で,「難民審査参与員に各種資料を随時配布するとともに,事実を検討する際に,難民審査参与員が互いに知識や情報を交換したり,国際連合難民高等弁務官事務所の職員や難民認定の申請者の出身国で生活した経験のある特定非営利活動法人の関係者等から様々の情報の提供を受けるなどの機会を設けている」と回答をいただいています。

(1)2005年5月〜2006年5月までにUNHCR職員,特定非営利活動法人の関係者などによって難民審査参与員に情報提供された際の(1)開催日時(2)開催場所(3)その名称(4)参加参与員の数(5)情報提供者(特定非営利活動法人の場合,法人名は?)
  別表1のとおりです。
なお,項番5の特定非営利活動法人の具体的名称については,当該法人のプライバシー保護の観点から回答を差し控えさせていただきます。
【別 表 1】
項番 日時 場所 名称 参加参与員の数 情報提供者
1 H17.6.1 法務省 難民審査参与員説明会 18人 外務省職員、UNHCR職員
2 H17.8.4 法務省 難民審査参与員説明会 13人 UNHCR職員、全国難民弁護団連絡会会議所属弁護士
3 H17.10.18 法務省 難民審査参与員説明会 11人 難民事業本部職員
4 H18.2.6 法務省 難民審査参与員説明会 13人 国連人権委員会ミャンマー担当特別報告者、外務省職員
5 H18.5.11 法務省 難民審査参与員説明会 13人 特定非営利活動法人職員

(2)2005年5月から2006年5月までUNHCRから提供された資料の(1)名称(2)提供された日付は?
 国際連合難民高等弁務官事務所から難民審査参与員に対して直接資料を提供しているものと承知しております。
 なお,項番1及び2の説明会の際に国際連合難民高等弁務官事務所職員から提供された資料は別表2のとおりです。

【別 表 2】
1.平成17年6月1日付け難民審査参与員説明会における国際連合難民高等弁務官事務所職員からの配布資料
  1. 難民認定審査の国際基準
  2. 出身国情報検索とRefworld(レフワールド)
  3. ケース・スタディ ルリタニア出身のジョンの場合
  4. 参考資料:各国におけるUNHCRの助言の位置づけについて
  5. 日本語仮訳(原文:英語)2005年6月1日 出身国情報:イランにおけるキリスト教徒の状況について
  6. 2005年6月1日 難民審査参与員 プリーフィング・ノート
  7. UNHCRニュース 難民 Refugees Number 31 2004年第4号
2.平成17年8月4日付け難民審査参与員説明会における国際連合難民高等弁務官事務所職員からの配布資料
  1. 2005年8月4日 難民審査参与員会合
  2. 難民保護におけるUNHCRの役割と各国とのパートナーシップ(要約)
  3. アントニオ・グテーレス新国連難民高等弁務官記者会見概要(原文は英語)2005年7月21日於:国連救援本部
  4. UNHCRニュース 難民 Refugees Number 33 2005年第2号
(3) 「難民審査参与員が互いに知識や情報を交換」する機会とは具体的にはどのようなものか?(1)日時(2)参加参与員の数は?
 難民審査参与員は,口頭意見陳述及び審尋を開催するごとに,事前の事案検討,意見書の作成に当たっての意見交換に際し,その法律又は国際情勢に関する学識経験等を基に,互いに知識や情報を交換しています。
なお,難民審査参与員が,事実を検討する際以外に,その法律又は国際情勢に関する学識経験等を基に,他の難民審査参与員に対して情報を提供した機会については,別表3のとおりです。

【別 表 3】
項番 日時 場所 名称 参加参与員の数
1 H17.6.15 法務省 難民審査参与員説明会 14人
2 H17.6.23 法務省 難民審査参与員説明会 12人
3 H17.6.28 法務省 難民審査参与員説明会 14人
4 H17.7.12 法務省 難民審査参与員説明会 17人
5 H17.10.18 法務省 難民審査参与員説明会 11人
(4) 難民審査参与員に随時配布される「各種資料」とは具体的にどのようなものか?
   また,この資料には難民認定処分取り消し訴訟などで原告が提出した翻訳文献なども含まれていたか?
 個別事件において異議申立人から提出された一切の資料及び当局が収集・参照した資料はもちろん,難民条約や入管法等関連法令に関する資料,難民関係訴訟の判決文,英国・米国政府等が作成した各国情勢に関する報告書等です。
  なお,訴訟において原告側が提出した翻訳文献等についても,異議申立人から提出された場合はもちろんのこと,そうでない場合であっても,必要に応じて適宜,配布することとしています。
問2 法務省入国管理局が2003年度から2005年度の3年間に購入したすべての(1)書籍名(2)単価(3)部数(4)総購入金額(5)購入年度(6)購入先は?
 難民認定申請に係る審査のため,法務省入国管理局が2003年度から2005年度までの3年間に購入した書籍については,別紙4のとおりです。

【別 表 4】
番号 書籍名 単価 部数 総購入
金額
購入
年度
購入先
1 世界年鑑2003 5,953 1 \5,953 2003 (株)紀伊国屋書店
2 アジア動向年鑑2002 5,953 1 \5,953 2003 (株)紀伊国屋書店
3 アジア動向年鑑2003 5,386 1 \5,386 2003 (株)紀伊国屋書店
4 現代用語の基礎知識2004 7,017 1 \7,017 2003 (株)紀伊国屋書店
5 世界年鑑2004 5,670 1 \5,670 2003 (株)紀伊国屋書店
6 ビルマの人権 2,835 1 \2,835 2003 (株)紀伊国屋書店
7 ビルマの少数民族 2,457 1 \2,457 2003 (株)紀伊国屋書店
8 中国の人権と法 4,063 1 \4,063 2003 (株)紀伊国屋書店
9 ビルマ軍事政権とアウンサンスーチー 756 1 \756 2003 (株)紀伊国屋書店
10 世界年鑑2005 5,670 1 \5,670 2005 丸善(株)
11 Burma (Myanmar) :
The Time for Change
1,688 1 \1,688 2005 丸善(株)
12 アジア動向年鑑2005 5,953 1 \5,953 2005 (株)三省堂書店
13 アジア憲法集 17,010 1 \17,010 2005 丸善(株)
14 世界の先住民族東南アジア 4,536 1 \4,536 2006 丸善(株)
15 ビルマ(ミャンマー)少数民族
ロヒンギャ:基本的人権の否定
500 1 \500 2005 東京官書普及
(株)
  合 計     \75,447    
問3 法務省入国管理局が,2003年度から2005年度の3年間に外注したすべての翻訳案件は?(1)文献名(2)発行年(3)言語(4)全訳か抄訳か(5)単価(6)総額
  また,難民申請者などが提出した個人情報にかかわる文書の翻訳外注実績についても,個人が特定されない形で,件数と各案件の翻訳費用を開示してください。
 難民認定申請に係る審査のため,法務省入国管理局が2003年度から2005年度の3年間に外注したすべての翻訳案件は,別表5のとおりです。
  また,そのうち,難民認定申請者などが提出した個人情報にかかわる文書の翻訳外注実績については,別表5の番号14です。

【別 表 5】
番号 文献名 発行年 言語 全訳抄訳 外注翻訳単価 外注翻訳
料金総額
1 米国国務省報告(北朝鮮) 2002 英語 全訳 \3,000 \229,950
2 英国内務省報告(北朝鮮) 2002 英語 全訳 \3,000 \74,025
3 国連国際人権文書 2002 英語 全訳 \3,000 \107,100
4 Write Net報告書(北朝鮮) 2003 英語 全訳 \3,000 \218,925
5 米国人権慣行国務省報告 2003 英語 全訳 \2,000 \211,580
6 在京ミャンマー大使館発行リーフレット 不明 ミャンマー語 全訳 \3,000 \21,000
7 米国国務省報告(ビルマ) 2003 英語 全訳 \2,500 \249,375
8 英国内務省報告(トルコ) 2004 英語 全訳 \2,500 \840,600
9 デンマーク入管当局作成資料 (カメルーン) 2004 英語 全訳 \2,100 \332,955
10 UNHCR国別活動計画
(マレーシア)
2005 英語 全訳 \2,500 \47,250
11 英国内務省報告
(バングラデシュ)
2005 英語 全訳 \2,200 \600,500
12 英国内務省報告(パキスタン) 2005 英語 全訳 \2,000 \672,000
13 英国内務省報告(イラン) 2005 英語 全訳 \2,000 \819,000
14 在日ビルマ民主化活動組織に係る資料 2005 ミャンマー語 抄訳 - \45,201
  合計         \4,469,461
問4  2002年4月から2006年5月の間にだされた,難民不認定処分取り消し訴訟判決の(1)件数(2)そのうち法務省が控訴した件数は?
 また,この期間に,裁判所に係属し,原告に在留特別許可が付与された後に原告が取り下げた難民不認定処分取り消し訴訟の件数は?
 平成14年(2002年)4月から平成18年(2006年)5月の間に言渡しがあった難民不認定処分の取消し又は無効確認を求める訴訟に関する一審判決の件数は74件です。このうち,法務省(平成17年4月1日以降,提起された訴訟にあっては国)が,難民不認定処分の取消し又は無効確認の請求が認容されたことを理由として控訴した件数は16件です。
 また,この期間に裁判所に係属し,原告に在留特別許可が付与された後に原告が取り下げた難民不認定処分の取消し又は無効確認を求める訴訟の件数は40件です。
問5 2002年4月から2006年5月までにだされた,法務省入国管理局の処分取り消し訴訟判決の(1)件数(2)そのうち法務省が控訴した件数は?
 平成14年(2002年)4月から平成18年(2006年)5月の間に言渡しがあった法務省入国管理局の処分の取消し又は無効確認を求める訴訟に関する一審判決の件数は216件です。このうち,法務省(平成17年4月1日以降,提起された訴訟にあっては国)が控訴した件数は32件です。
以上。

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