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● 新しい難民認定制度と難民について考える院内集会報告
 2005年6月22日 at 衆議院第一議員会館

  お知らせ

6・22 報告 RINK岩田賢司さんから
UNHCR、非収容、保護の拡大を要請
「釈明」封じの異議手続きに、議員からも異論百出


上左) 第1部意見交換会の様子。
「参与員に入管に都合のいい
資料ばかり出されては困る」と
遠山議員(公明)
上右) 第1部意見交換会の様子。
駆けつけてくださった民主、
共産、社民の議員の方々。

左) 第2部院内集会の様子。
キンマウンラさん(ビルマ難民・右端)と岩田さん



5月16日から新しい難民認定制度が施行されたことにあわせて、その運用を問う院内集会が開かれました。

第1部の法務省との「意見交換会」で中心となったのは難民審査参与員。民間人から登用するとされましたが、選考基準が不明で、NGO25団体が推薦した難民支援協会の石川さんが落選しました。入管は「すでにNGO枠で2人に依頼していたから」、と選考基準の明確化を求めたにもかかわらず、肩透かしの回答。これに対し、同席した江田議員(民主)が「早い者勝ちかよ」と鋭い突っ込み。稲見議員も「NGO25団体推薦の重みを真摯に受け止めるべき」。基準のなさが逆に浮き彫りになりました。

もう1つは、申請者に不利な証拠、不利な推論に対して、釈明の機会を与えることが義務化されていないこと。そのため、不認定処分後の異議申出で、せっかく陳述の機会が与えられていても、意味のある陳述が行えません。しかも現実の運用では、通訳時間も含めてわずか30分。同席した遠山議員(公明)は「あまりにも短い」。また不認定理由を構成する「不利な証拠」の不開示は、いわゆる適正手続きに反すると、これまた鋭い指摘が。しかも参与員事務局を入管当局(担当者はなんと、トルコで、現地の治安当局の協力を得てクルド難民の実名調査に従事した井上氏!)であることも、参与員に提供される情報の公平性に疑問を抱かせる要因です。

もう1つの課題は「難民に該当しないが在留特別許可を付与するか審査する」という新しい規定です。UNHCR(国連高等難民弁務官事務所)は「補完的保護」という考え方を強く押し出し、「国際的保護の必要な人々」の保護を求めました。私も、アフガン難民、マウンマウンさん(マンデート難民)の迅速な保護を求めました。最初は、「法務大臣の裁量」と国際基準の導入に否定的だった法務省も、食い下がられて「ガイドライン」を検討すると答弁しました。

また、全国難民弁護団連絡会の渡邉弁護士が、90年代に難民申請したビルマ人たちのリストを披露。「95%が難民認定、在特を与えられているが、全員が長期の収容を経験していた」と指摘、難民申請者の収容を批判しました。今回、大阪高裁で逆転勝訴したマウンマウンさんも、1年半も収容された経験があります。

同席してくれた公明党、民主党も、党内の難民(外国人)プロジェクトチームで、この問題を引き続き検討することを約束。改善に向けた足がかりを得ました。

第2部では難民のたちのクルド難民、ビルマ難民らが、上記の入管による出身国での実名調査や入管による大使館への難民申請者の情報提供、収容の問題など、直面する課題を訴えました。

その中でも一際衆目を奪ったのは名古屋地裁で「難民」と認定されたキンマウンラさんの発言でした。彼と同居しずっと支えていたフィリピン人の奥さんが、入管に自宅を押し入られ、連行されたのでした。夫は毎月仮放免に出頭しています。「いついつ違反調査をするから奥さんに出頭するよう言ってください」と言えばすむこと。逃亡のおそれもまったくないエデンさんをなぜ収容するのか。医師の「このまま収容すれば死ぬ」という診断によって地獄のような収容から生還した壮絶な経験を持つキンマウンラさんの「妻を救ってほしい」という必死の訴えは、法律によって与えられた裁量を人権侵害にしか行使できない入管の反社会性をあらためて浮かび上がらせました。

今回の院内集会では、
 1)参与員の選考基準の明確化、
 2)不利な情報の開示による釈明の機会の保障、
 3)出身国への申請者の情報提供の禁止、
 4)<難民の非収容>原則
の確立と放免後の生活保障、という4つの課題が改めて明確になりました。UNHCRの見解に示される国際基準の導入に向け、今回同席してくださった国会議員の方々をはじめ社会各層との連携に取り組み、難民受入れを求める広範な世論を形成したいと思います。

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● 新しい難民認定制度と難民について考える院内集会(05年6月)

 昨年5月に入管・難民法が改定され、今年5月16日から新しい難民認定制度が施行されました。日本政府が1981年に難民条約に加入して以来、初めての大幅な難民認定制度の改定でした。
 特に、「不法滞在者である難民認定申請中の者の法的地位の安定化を図るため」(法務省入国管理局の案内より)に創設された「仮滞在許可制度」と、「難民認定手続きの公平性・中立性をより高める> 観点から、第三者を異議申し立ての審査手続きに関与させる」(同上)、「難民審査参与員制度」が設けられたことが、大きな特徴と言えます。
 
新しい難民認定制度によって、日本にやってきた難民たちは本当に救済されるのか、新しい難民認定制度の何が課題なのか、難民たちは日本政府の難民政策をどのように見ているのか、院内集会に先立って行われる法務省関係者との「意見交換会」の報告をふまえて、報告・提言を行います。
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●日時:6月22日(水)午後3時45分より

●場所:衆議院第一議員会館第2会議室(最大70人収容)

●内容:
・新しい難民認定制度(異議申立制度)の問題点と「意見交換会」の報告
・難民申請者、支援者、国会議員からの証言・報告など
・今後の取り組みの課題と、提言等の取りまとめ

◇院内集会に先立ち、難民支援NGO・弁護士・国会議員、UNHCR、法務省関係者等による「意見交換会」を同じ会場で開催致します(午後2時から、1時間30分程度)。

●参加呼びかけ団体(2005年6月19日現在)
アムネスティ・インターナショナル日本
難民受け入れのあり方を考えるネットワーク(難民ネット)
すべての外国人労働者とその家族の人権を守る関西ネットワーク(RINK)
在日難民との共生ネットワーク(RAFIQ)
難民移住労働者問題キリスト教連絡会(難キ連)
東日本入管センター面会支援キリスト教ネットワーク(牛久面会ネット)
全国難民弁護団連絡会議(全難連)
クルド難民弁護団
東京アフガニスタン難民弁護団

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RAFIQ(在日難民との共生ネットワーク)
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